baiksajaの日記

目前の一秒を大切に

 やっと民主党の代表選

 菅直人がやっと今日、民主党代表の辞任を表明した。この2ヶ月半、懸命の延命工作であったが、野党と民主党執行部に全ての退路を絶てれての已むを得ぬ辞任であった。何とも無様な2ヶ月半であった。当人は何を血迷ったか、まるで大統領か独裁者のような錯覚に陥って、自分が言い出せば何でも通せるとばかりに次から次へと思い付き発言に終始し、足下の与党内の意見統一すら怠っていた。その結果は、国内の経済をこれでもかとばかりに毀損してしまった。外交を滅茶苦茶にしてしまった鳩山由紀夫と、国内経済をこれでもかとばかりに傷め付けてしまった菅直人、この二人の総理を戴いた日本は、僅か2年の間に20年も後戻りしてしまったような気がする。
 ともあれやっと菅直人が辞任する事は結構なことであるが、総理を下りたからと言って菅直人北朝鮮在日朝鮮人からの違法献金受領問題や、菅直人の資金管理団体からの北朝鮮系市民団体に対する6,250万円もの献金問題の追及を怠ってはならない。一連のこれらの問題が、民主党、所謂市民団体、菅直人、等々の真の正体を暴く鍵を握っているかも知れないと僕は思う。6,250万円の献金は、パチンコ業界の違法資金のマネーロンダリングの片棒を担ぎ、あろう事か北朝鮮への資金供与だという噂もある。事の真偽はともかく、誰の目にも合点の行かない政治家からの巨額献金である。
 話は脱線するが、この2ヶ月半のメディアの論調の変化を、苦々しく思っているのは僕だけではあるまい。菅直人民主党代議士総会で辞任を仄めかして不信任案決議を跥してから、何時まで経っても辞めないどころか次から次へと延命策を打ち出す菅直人に、流石に同情的なメディアはなかったと思うが、かと言って時の宰相に面と向かって立ち向かう勇気のあるメディアもなかった。週刊誌はともかく、新聞やテレビでの菅直人批判は常に奥歯に物が挟まった、時の権力者への遠慮が露骨なものであった。メディアは一旦相手が弱者と見ると、これでもかと攻勢を掛けるが、そういう時の勢いが時の権力者に対してはまるで見られない。日和見なのである。そんなメディアがある程度言いたい事を言い始めたのはこの数日ではなかろうか。威勢が良いのは空元気で、結局は権力者に阿るメディアである。
 ここ数日は代表選に立候補する議員の小沢詣でであった。党内最大派閥の130名を要する小沢一郎の意向は誰も無視できないのである。未だに小沢一郎と言うところに、民主党が旧来の政治を覆すと大風呂敷を広げたのが如何に欺瞞であったかが分かる。小沢一郎と言えば田中角栄の側近で、金権政治という古い政治体質を最も如実に体現している議員ではないか。その次の権力者が40名の議員を擁する鳩山由紀夫である。この人間の愚かさは最早誰の目にも明らかなのだが、それにも拘わらず未だにそれなりの数の議員が集まっている。その理由は、母親からの毎月1500万円の子供手当て以外には全く思い当たらない。鳩山由紀夫ほど、金の切れ目が縁の切れ目になる男はおるまい。
 結局小鳩は前原誠司を切って、海江田万里を推す事で一本化したらしい。徹底的に反小沢を貫いた菅政権を支えて来た前原誠司だけはどうしても推せないと言う小沢一郎の強い復讐心が働いたものであろう。前原誠司が新代表になったら、自分の政治生命は今度こそ絶たれるかも知れないと言う恐怖もあっただろう。鳩山由紀夫は、挙党一致をスローガンに小沢一郎の尻馬に乗り、立候補の意向が当初から強かった小沢鋭仁を説得して海江田万里に一本化した。
 海江田万里は、反菅という点では今の民主党にはこの男の右に出る者はおるまい。玄海原発の再稼働がもう一歩と言う処まで来た時に、自れの延命のために突如スタンドプレーに走った菅直人に徹底的にコケにされ、国会の場で悔しさに男泣きした位である。これ程の、反菅議員は今は他に見当たらない。国会で涙を見せ、辞め時を見誤った男のリーダーとしての資質に一度は「ノー」と言った小沢一郎も、他に今の党内の潮流に棹を差せる候補が結局は見付からなかったものであろう。
 野田佳彦はもう圏外である。前原誠司と票を食い合っては勝ち目はあるまい。馬渕澄夫は自分で宣伝しているように、元々建設会社のサラリーマンからIT関連販売会社の取締役、米国会社のCEOまで勤めた男だけあって、各候補の中では一番言っている事が具体的で分かり易い。他の候補が軒並みお題目ばかりで具体論に欠けており、実質は政策論議抜きで票集めに走っている中で、馬渕だけがその争いから距離を置いているように見える。が、所詮は一匹狼では票集めには限度があろう。鹿野は器量が知れており、とても日本の総理は勤まらないから論評するにも値しまい。何れにしても政策論争などは何処吹く風、誰に乗るかだけに余念のない民主党代表選である。
 結局は海江田万里前原誠司の一騎打ちだと言うのが僕の見立てである。誰が見てもそんな処に落ち着く様相である。金権政治の疑惑が絶ち切れない小鳩の傀儡の海江田万里か、在日韓国人との癒着や北朝鮮在日総連系織物会社の顧問などをやっている前原誠司か、どちらが代表になっても取り敢えず震災復旧・復興と福島第一原発事故の後始末を軌道に乗せたら、一刻も早く解散・総選挙をして欲しいものである。