baiksajaの日記

目前の一秒を大切に

 島田紳助の引退

 島田紳助が突如芸能界を引退したと言う。僕は、個人的には島田紳助には全く興味はないのだが、今日はそのニュースが厭でも目に入る。随分と次元の低い全国ニュースだと思うのだが、レギュラー番組を6本も持っているとこの騒ぎになるらしい。理由は暴力団との繋がりが表沙汰になったからだそうである。レギュラー番組を6本も突然放りだしたら、違約金は莫大な金額になるであろうに、それでも敢えて芸能界を引退すると言うのだから、暴力団との癒着が常軌を逸していた事は想像に難くない。
 しかし、何時も何時もこれだけ騒がれるのにどうして暴力団が無くならないのか。ついこの間も某親方がヤクザに特別の桟敷を提供していた事が発端で、大相撲会を大激震が襲ったばかりである。しかしその時も結局は、数人の親方と大勢の相撲取りが犠牲になり、本場所が中止となっただけで、肝心の暴力団には殆ど捜査は及ばなかった。相撲界は存続が危ぶまれる程の大騒ぎであったが、肝心の暴力団の屋台骨が揺らいだという話はついぞ耳にしない。島田紳助にしても、何かの事件の繋がりで警察が島田紳助山口組の癒着の証拠写真を入手したのが、今般の突然の引退劇の発端と言われている。要するに、警察は見せしめで暴力団と癒着した組織や人物は罰するが、肝心の暴力団には殆ど追及の手を伸ばせず、増してや暴力団を根こそぎ廃絶するなどと言うのは夢のまた夢のようである。似たような話に、ストーカーに付き纏われて困った挙句に警察に相談に行っても一向に親身になって貰えず、結局はストーカーの暴力の犠牲になってしまうと言うものがある。こういう事件もその時は最初に応対した警察官が悪者にされたりするが、結局は県警本部長か何かがお詫びをして有耶無耶になってしまう。その結果、同じような話が後から後から繰り返される。これが法治を楯に怠慢をむさぼる警察の実体である。
 例えば暴力を厭わない無法者に付け込まれるような羽目に陥ったら、普通の人間なら誰でも恐い。だからと言って警察に相談に行っても、相手が確たる違法行為をしていない中は、少なくとも立件に足る十分な証拠がない中は、警察は親身になってくれない。ましてや警察に知己縁故もなくて、交番の巡査に相談した位では事件になっていない限り100%話を聞き置かれてお終いであろう。こと程左様に警察が頼りないから、人間本当に困ったら暴力団でも何でも頼りたくなるのは当然の理である。暴力に全く免疫のない一般市民が暴力の脅威に曝されたら、そして警察が全く頼りにならなかったら、一つの解決策として暴力団に頼んで対抗するしかないのは極めて現実的な対応と言える。ところが困った事に、事件が起きる前はそれ程頼りない警察も、誰かが暴力団と癒着している様な証拠が上がると徹底した嫌がらせに出て来る。大相撲問題でも、任意で提出させた携帯電話の通話記録を証拠に有為な相撲取りを潰してしまったのは警察である。しかも当初は賭博の捜査を目的に任意提出を受けたにも拘わらず、八百長問題を表沙汰にしてしまった。僕に言わせれば卑怯千万な警察の騙し討ちである。
 僕は暴力団が根絶されないのは、結局は日本の警察が、法治国家の名の下に中途半端な対応で一向に国民の安全を守る事、特に事件が起こる前に予防する事に徹底していないからだと思う。更に酷いのは、警察のマル暴の係官がしばしば暴力団に内通している事である。相撲取りや芸能人よりも、警察官の方がよほど芸能人に癒着しているのではないかと思う時がある程である。勿論、暴力団などがいない、平和な世の中があれば良いに越した事は無い。でも今の様に警察が、頼りないだけではなく信用出来ない限りは、暴力団はなくなるまい。そうであれば、特にプロスポーツ選手や芸能人の様に顔が知れ渡っている人達にとっては、暴力団は掛け替えの無い存在であり続けるであろう。その上、今は日本の警察が日本の暴力団ばかり取り締まるから、中国、香港、韓国、台湾、ロシア等の暴力団がどんどん日本に進出してきて、自由気儘に日本の暴力団を駆逐していると言う。今の日本の警察の実力では外国の暴力団は内定も出来ないので、殆ど野放しだと言う。その外国の暴力団を縄張り争いで押さえて来た日本の暴力団が、日本の警察の取り締まりで相対的に力が落ちて来たので、最近は外国の暴力団の羽振りが良いらしい。外国人同士の出入りも激しくなっていると聞く。更に悪い事に、外国の暴力団は平気で一般の市民に暴力を振るうから、日本の暴力団とは比較にならぬ程始末が悪く、治安も悪化していると聞く。
 そんな外国マフィアも取り締まれないで、そのクセ真っ当な日本人が本当に困った時には法を盾に動いてくれない日本の警察が、僕は一番問題なのだと思う。日本の警察の捜査能力は素晴らしい。重大事件の検挙率も世界に誇れるものである。しかし、犯罪予防となるとさっぱり頼りにならないのがもどかしい。