泉管弦楽団定期演奏会を聴きに

　今日は縁があって横浜の泉管弦楽団の定期演奏会を聴きに行った。泉おおのという少し辺鄙な、僕の家から電車で行けば1時間半以上かかりそうな場所の、泉公会堂という会場である。地図を見たら蜂蜜を買う厚木への道の途中なので、バイクで行く事にした。環八から第三京浜、横浜新道と乗り継ぎ、長後街道へ入いれば直ぐの場所である。
　昼にバイクで出掛けようとしてふと見たら、GTRの前輪のタイヤがボロボロにすり減っている。9月に転倒した時には未だそんなではなかったし、その後は街乗りでしか使っていないので余りタイヤを気にしていなかった。もう完全にスリップマークが出てしまっている。それも進行方向右側の減りが相当顕著で、外側のコンパウンドが完全に無くなっていて中のコードが出ている。日本は左側通行で、道が蒲鉾になっているから進行方向右側が早く減るのは仕方がないのだが、それにしても不覚であった、ここまで減っていたとは。それでも今日は山道を攻める訳でも無し、ついでに帰りにまた蜂蜜を買いに足を延ばすつもりなので、懲りずにサドルケースが便利なGTRで出掛けた。
　演奏会は、リストの「プレリュード」、ドビュッシーの交響詩「海」、そしてブラームスの交響曲4番であった。アマチュアなのでそれ程期待して行った訳ではないのだが、随分と上手で吃驚した。コンサート・ミストレスは藝大のヴァイオリンの人だそうで上手なのは当たり前だが、ヴァイオリンは全体に音程も良い。特に木管は上手で、フルートなどは玄人裸足である。ブラームスの重厚な音もしっかり出ていて、日本のアマチュアのレベルも随分と上がったものと実感した。
　演奏会の後、予定通り足を延ばして蜂蜜を買いに行った。今日は養蜂家のご老人は註文の出荷に余念がなく、訪ねたら宅配便の準備で大忙しであったので、普段はついつい長話になってしまうのだが今日は早々に退散した。日頃何時もおまけを貰うので今日は御礼にクッキーを持参したら、手を合わせて拝まれてしまった。そう言えば「有り難い」という気持ちが、このご老人の長生きの秘訣だとの事であった。こちらこそ何時もお世話になっているのに、と身の縮む思いがした。
　帰りは環八が大渋滞の様相であった。第三京浜から環八外回りに出る出口が大渋滞で長蛇の列が出来ている。これでは何時家に辿りつくか分からないので、環八を南に出て目黒通りから環七経由で帰宅した。遠回りではあったが酷い渋滞には遭わなかったから多分正解であったろう。家に帰り着いて前輪のタイヤを見たら、何と昼に出発してから往復で120kmちょっとしか走っていないのにもうタイヤコードのスチールが見えている。酷くズボラをしてしまったものである。未だ年末に関西に行く予定もあり、早速明日タイヤを履き替える予約をした。