baiksajaの日記

目前の一秒を大切に

 産業界の悲鳴

 今日は業界の賀詞交歓会に行って来た。冒頭の挨拶で、某社の社長でもある業界団体会長が居並ぶ経産省のお役人を前にして、「経産省なぞもう当てにならぬので、今年は正月から何処と何処と何処と、もうウンヶ所にお参りに行って来た。明日も何処其処へ行く。もう神頼みしかない。」と笑わせていた。次に挨拶に立った副会長は「どんな景気対策よりも、先ず異常な円高を何とかして欲しい。円高是正に如く景気対策はない。」と絶叫していた。
 政府や日銀は色々と良い事を言うけれども、業界の本音は、実体はそんなに甘くない、もっと為替と景気対策をしっかりやってくれとの悲鳴なのである。そこへ来て、東電では2割近くの値上げを予定していると言う。自前で発電設備を導入したり東電圏外へ製造設備を移転出来る大企業はまだ良いが、中小企業ではもろに影響を蒙ってしまう。昨日新年会で一緒だった中小企業の社長たちは、昨年の夏の節電対策で照明も既にLEDに替えたし、もうこれ以上省エネする処も無い、電力料金の値上げはまともにコストアップに繋がる、とこぼしていた。
 高給な社員を沢山抱え、危ない仕事は全部下請けや孫請けに放り投げて、燃料コストが上がると言えばそのまま消費者に押し付けて来る東電は如何考えても甘えている。結果的に電力のコストアップを招いた原発事故には人災の部分が相当あると思われ、そこでは愚かな宰相菅直人のみならず東電本社の管理者も相当な責任は免れ得ないのだから、もう少し自分達も血を流さなければ周囲は納得できない。やはり電気は早く発電と送電を分離して安い発電事業者の自由な参入を促さないと、今の電力会社では何時まで経っても官僚体質から抜け切れないようである。