baiksajaの日記

目前の一秒を大切に

 今日は街乗り 〜 議事録の無い政府会議

 今日は朝から気温が上がらず、その上結構な北風が吹いていて、言わずもがなだがまた大層寒かった。それでも朝から忙しかった。朝一番に区画の確認に吉祥寺に呼び出され、その足でバイク屋に注文してあった前輪ホイールの交換を兼ねて半年整備をしてもらいにバイク屋に行き、それから前から約束していた昔の仕事仲間が手を入れて蘇ったご自慢のスズキ・グースの試乗に板橋まで行き、最後に大きな紙袋一杯の頂き物を受け取りに市ヶ谷まで行って帰って来た。グースは見掛けはそれ程小さくないのだが、実際に乗ってみるとライディング・ポジションが随分窮屈で、それにステップとチェンジレバーの間にブーツの爪先が中々入らなくて最初は少し戸惑ったが、慣れればそれなりに面白いバイクであった。
 午前中は二重に嵌めた手袋を通して寒気が中まで貫いて来て、あっと言う間に指の感覚が全くなくなってしまう程寒かった。バイク屋では整備の合間に、GTR1400売却の相談もして来た。市ヶ谷では、裏道の雪が一面のアイスバーンになっていて一瞬緊張した。そんなこんなで、結局今日は昼飯抜きで、家に戻ったのは夕方6時を回っていた。でもこの頃は若い頃ほど空腹を感じないので、言うほど苦痛ではない。それに幾ら寒くても、一度勇を鼓して表に出てバイクに乗れば、例え街乗りでも心が弾む。
 東日本大震災福島原発事故の後の、政府の会議で議事録が全く残っていなかったものが全体の三分の二にも及ぶ事が発覚して問題になっている。菅直人が本部長を務める原子力災害対策本部、同じく総理が本部長を務める緊急災害対策本部、そして防災大臣が主宰する被災者生活支援特別対策本部の三つの会議にに到っては議事録も議事概要も、何も残っていなかったのだそうである。これらの会議の参加者が政治家だけであったのなら、不慣れな民主党の閣僚ばかりだし、政治家がこまめにメモを取るとは限らないから必ずしも嘘ではないかも知れない。しかし普通は官僚も混じる筈である。原発事故関連なら東電も混じる筈である。そして官僚や東電が混じれば、一切メモも議事録も取っていないとは考えられない。ICレコーダーも氾濫している現代である。枝野幸男が毎日テレビに出て状況を説明していた時期である。報道機関にも資料が配られている。その資料を作ったのは、やはり官僚であり東電の人間であった筈で、まさか政治家が自分で作る筈が無い。そして、官僚や東電スタッフが資料を起こしたのは、少なくとも自分達のメモからであった筈である。
 考えられるシナリオは幾つかある。
 その一。閣僚である事自体に眼が白黒している素人が主宰する会議であるから、正規の議事録作成にまで頭が回っていなかった。そこに列席した官僚や東電、或いは原子力安全委員会メンバーなどは何れも自分のメモは個人のメモとして、後から責任を追及されたり証人喚問されると適わないので知らん顔を決め込んでいるケース。この場合は、信じ難いが本当にメモが残っていない事になる。
 その二。素人ばかりの会議で専門的な話が全く先に進まず、先ず総理を筆頭に閣僚に専門家の常識をイロハから講義せねばならなかったので、タイムロスばかりで到底国民に公表できる内容の会議ではなかった。そのくせ専門家集団の官僚には権限移譲が一切なかったどころか、ろくに発言権も認められなかった。それでも一応官僚が議事録を纏めたが、余りの内容の酷さに総理か官房長官か、誰か権限のある者が議事録を破棄させた。
 その三。キレ菅が一人で怒鳴りまくるばかりで、徒に時間が経過してしまい、しかも話が理路整然と進まないので堂々巡りになってしまい、徒に時間ばかりが経過してしまい議事録を作れるような雰囲気の会議ではなかった。それでも一応議事録は作ったが、二同様誰かに破棄された。
 何れも無責任な想像だが、所詮実態はこのレベルの話だったと思えて仕方が無い。初めからメモが禁止されている会議だったとは考え難い。キレ菅は、事故直後の東電本社に朝から乗り込んで、幹部を引き据えて2時間ただ怒鳴りまくり、その間幹部はやらねばならぬ事が山積しているのに席も外せなかったと言う話を聞いた。当時の社長が入院したのは、菅直人に朝から晩まで怒鳴りまくられておかしくなってしまったからだ、という話も聞いた。昔から菅直人に付けられている「キレ菅」と言う綽名からしても、スタンドプレーが好きで後先の考えも無くおっちょこちょいに飛び歩いた行動パターンからしても、誰でもがすぐに「然もありなん」と納得してしまう話ばかりである。そんな総理が主宰していた会議なら、何が起きていても不思議はない。
 しかし、せめて誰かICレコーダーの録音内容でも公表してはどうかと思う。そう考えると、尖閣列島の中国漁船体当たりの映像を、職を擲って公開した海上保安官は今更ながら偉かったと思う。当時は菅直人と仙石由人、今回は菅直人枝野幸男、ダメな政治家のダメさ加減が浮き彫りになる話である。