baiksajaの日記

目前の一秒を大切に

 同床異夢の政権与党

 税社会保障一体改革に関わる党内意見分裂を収集する為に、野田佳彦の指示を受けて輿石幹事長の斡旋で来週野田・小沢・輿石三者会談が持たれる様である。小沢一郎は早速取り巻き議員を集めた今日の会で、自分の考えは変わらないから会談は平行線になるかも知れない、これからは一層自分達の団結が必要である、と民主党を分裂させんとするが如き演説をぶち上げた様である。政治家の本心は分からないからうっかりこの言葉を鵜呑みにすると馬鹿を見るかも知れないが、もしそれが事実であれば野田政権もいよいよ雪隠詰めとなる。
 小沢はその身内への演説で、未だに選挙の時に有権者に約束した政策を堅持する事で有権者に対する期待に応える、といったような事を言っている。民主党マニフェスト嘘八百で、殆ど何一つ実行されていない事は既に明白であるが、小沢は一度嘘を付いたら最後まで嘘を付き通せ、どんなにボロが出ても嘘を突き通すしか無い、という嘘の大原則を徹底的に貫いている。この手で裁判でも無罪を勝ち取っているから、今や小沢一郎にとっては「罪右の銘」なのであろう。とは言え小沢一郎は中途半端に民主党の議論を二分してしまっているから、その罪は重い。取り巻きを引き連れてさっさと離党するのなら、国政も少しは分かり易くなるのだが。反執行部なのだから、自分が出て行くしかあるまいに。ついでに百害あって一利も無い鳩山由紀夫も一緒に連れていってくれれば少しはせいせいする。
 前回の総選挙では、反自公政権を旗印に結集した、元全共闘朝鮮半島と癒着している議員、元社会党日教組潰れ、労働組合潰れ、市民活動家、元グラビアアイドル、等々の有象無象、共通項の見当たらない議員が、大した政策議論を経る事も無く民主党というブームに乗って同床異夢のまま当選した。右も左も分からない、社会人としても酷く未熟な、幼稚園児のような新米議員が多数当選した。衆愚と言われても仕方の無い多くの有権者も、長年の自公政権に倦み、そのマニフェストの耳障りの良さに大した検証もせずに民主党に投票した。その結果、この2年9ヶ月に及ぶ日本の政治は惨憺たる事になってしまった。政治は内向きに集中して、経済も外交も停滞している。重要な事は何一つ決められない。メディアは余り書き立てないが、今の日本は明らかに世界の潮流から取り残されている。
 今日、格付け会社であるフィッチ・レーティングスが日本の国債の格付けを一気に二ランクも引き下げた。菅直人なら自分はこういう事には疎いので、としゃあしゃあとしていたであろうが、元財務大臣であった野田佳彦は流石にそれ程阿呆ではあるまい。その意味する処の重大さは充分理解していると思いたい。いつまで経っても消費増税に道筋がつけられず、与党は議論纏まらず既に与党の体を成しておらず、国会では朝から晩まで小田原評定で一向に議論進まず、そんな情けない現状を見ていれば誰でも日本の将来に危惧を抱いて当然である。一刻も早く政治を機能させないと、ギリシャは他山の石では済まなくなる。もう残された道は、与野党で税社会補償一体改革をお互いに歩み寄れる処で成立させ、今国会々期末に話し合い解散するしかないのではないか。