baiksajaの日記

目前の一秒を大切に

 異常気象

 昨日のツーリングで、新しいバイクの初回点検の1000kmを超えたので今日の昼休みにバイク屋に持ち込んだ。この点検をサボルと補償期間中でも補償対象になりませんと、わざわざメーカーからDMで通知が来ていたから行かない訳にはいかない。
 サービスを待っている間に段々空模様がおかしくなって来た。北から北西にかけての空が真っ黒である。風が強くなってきて、バイク屋の隣地で竜巻のような土埃が舞い上がり、一瞬ぎょっとした。また竜巻でも来たら、それこそ一大事である。去年はバイクに乗っている時に、突然の猛烈な雷雨に見舞われて雨具を着ける間もあらばこそ、あっという間に下着の中までずぶ濡れとなり、ブーツは水槽の如く水で満たされてしまった事がある。バイク屋に来たぐらいであんな思いはしたくないので、早くサービスが終わらないかと気が気ではなかった。幸い大雨になる前に自宅に帰れたので、今日は大過はなかった。
 こんな空模様は夏には偶にあるけれど、今は未だ5月である。まるで熱帯に来た趣である。インドネシアにいた時は、雨期と乾期はあっても一年中熱帯性気候で、日本の真夏に比べれば遙かに温暖だが、うどんの様な雨が降るスコールは一年を通して珍しくない。その雨量は短時間ながら半端ではない。かなりの傾斜がある場所でも水嵩が10cmぐらいになり、濁流が流れ落ちる時がある。そんな光景は以前は南方でしか見たことがなかったが、最近は台風でもないのに日本でも時々起きているようである。春から猛烈な雷雨や竜巻に襲われ、未だ5月だと言うのに今日のように一天俄に掻き曇る真夏の気候に覆われたり、地球の気候変動が日々実感される今日この頃である。
 異常気象の最大の原因は、人類によるCO2の排出が原因だという説が一般的である。他方で、CO2の問題など些細な事で、今は地球の周期的な気候変動の時期にあると主張する人もいる。どちらもそれぞれの根拠に基づいた意見ではあるのだろうが所詮は推論に過ぎず、恐らく本当の処は誰にも分かるまい。ただ少なくともはっきりしている事は、人間が地球の環境を破壊していると言う事である。
 人類は次々に新しい物を発明し、発見し、日々の生活を快適にして来た。そして一度快適に慣れてしまうと、それを捨てる事は難しい。その最たるものが今は電気であり、原子力であろう。人間は火を使う事を覚えて、他の動物とは別格の進歩を遂げたと言う。ところがその昔は火は火傷の元であり、火事の原因にもなる危険な代物であった。同様に、原子力は未だ人間には100%制御しきれない剣呑な代物である。しかし剣呑だからと言って廃絶するのが正解なのか、危険を乗り越えて使い熟す様になるのが人類の将来の為、地球環境の為なのか、これもまた遠い将来に歴史が判断する事なのであろう。