baiksajaの日記

目前の一秒を大切に

 松原湖のBBQ〜信州ツーリング

 金曜日になって突然、土曜日にツーリングをして、夜は長野県の松原湖でバーベキューをするから参加して欲しいとのメールが舞い込んだ。以前から時々このブログにも登場する外人ライダー仲間からのメールである。僕は木曜日の夜に土曜日の昼食の約束をしてしまったばかりだったので一度は断ったのだが、結局夜だけ参加する事になった。それで約束の昼食を済ませてから一旦帰宅して、夕方3時半に家を出た。自宅から松原湖までの最短ルートは中央高速で須玉まで言って、須玉から141号線で一本道である。距離にして200㎞弱であるから、早ければ6時過ぎには現地に到着すると見込んでいた。
 ところが中央高速に乗った途端、ゲートからもう動かない。調布で事故があり11㎞の渋滞だと言う。出だしから具合が悪い。調布を抜けても一向に渋滞が解消される気配はなく、八王子のゲートも道幅一杯の渋滞である。結局藤野の手前でも事故があり、藤野のICを過ぎるまで渋滞していた。その後も所々混んでいて、三連休の初日は夕方まで下りでも混む事を知った。141号も渋滞と言う程ではなかったが交通量が多く、結局松原湖到着は7時になってしまった。着いてみればバンガローの前で10人程の外人が、既にBBQの真っ最中であった。早速仲間入りをして旧交を温めた。最近は以前ほど頻繁に会わないので、久しぶりの顔ぶればかりである。草レースの監督をやっていて、何時も松原湖のキャンプ場を手配してくれる地元のライダーから、朝採りのキュウリやキャベツの差し入れがあった。野菜が甘くて得も言われず旨いので、普段は肉しか食べない外人達も結構野菜を食べていた。
 僕はワインを2本差し入れたのだが、コルク抜きを誰も持って来ていなかった。他にも2本、計4本もワインがあるのに缶酎ハイばかり飲んでいるのは能がないと愚痴っていたら、誰かがスニーカーがあれば開けられると言い出した。半信半疑で誰かのスニーカーを引っ張り出して渡したら、本当に開けてしまった。スニーカーの踵にボトルの底を当てて、柱に横殴りで踵を何度かぶつけるとコルクが段々出てきて、最後は手で開けられたのである。本場フランスでは栓抜きが無い時はこうして開けるのだと教えられた。ワインは澱もへったくれも無くなるが、どうせ安物のワインだから構いはしない。結局この手で、ワインも4本全て空いてしまった。周囲のバンガローには少し迷惑だったかも知れないが、気が付いてみれば12時過ぎまで騒いでいた。
 日曜日は6時から朝ご飯の支度をして、陽気な外人たちはまた大騒ぎ。何事かと近隣のバンガローからは小さな子供が沢山覗きに来て、果てはレーシングスーツを着た外人を捕まえて「スーパーマン、スーパーマン」と大はしゃぎしたりで、結局バイクの散歩に出るのは8時過ぎになってしまった。この連中は殆ど皆サーキット走行をするスピード狂ばかりなので、普段のペースとは全然異なり僕の様な平凡な年寄りライダーには従いて行くのが大変である。流石に去年の転倒事故の事が頭を過ぎり最初は少し硬くなったが、久しぶりに必死になって走ったので直に何とか従いて行けるようになった。お蔭で蓼科スカイライン、ヴィーナスライン、R299の麦草峠は全て走り、更には何処だか良く分からない山道を沢山走って1時に霧ヶ峰で解散した。
 外人どもは飲み食いは良くするが、誰も後片付けをしようとは言い出さない。日本人がパーティーのホストとでも思っているのだろう。気の良い連中なのだが、何時も後始末の段になると彼らの神経を疑ってしまう。結局僕だけ地元ライダーと二台連れでバンガローまで引き返して、後片付けを手伝った。引き返すと言っても解散したのが霧ヶ峰だから結構な道のりである。3時過ぎに片付け終えて、帰宅の途に付いた。
 帰りは141号線から63号線に入って、信州峠を越えて韮崎方面に出る積りであった。ところが何処でどうしたものか、途中で道を間違えて川上村に入ってしまった。地図では広大な地域を占めるが、実際に人の息吹が感じられるのは山に囲まれた狭い集落だけである。そこから改めて信州峠を目指し、峠からは塩川ダムを巻いて双葉まで下道を走った。塩川ダムは水不足が言われる利根川水系とは異なり、まだ平常な貯水量と見受けられた。

 双葉SAのETC専用ゲートから中央道に乗ったのだが、笹子トンネルを先頭に11㎞の渋滞と掲示されている。三連休の中日だから多少は増しかと思ったが、考えが甘かったらしい。しかも勝沼の手前で、今度は小仏トンネルを先頭に20㎞の渋滞と出ている。万事休した感あり、また勝沼で下りて塩山経由奥多摩へ抜ける事にした。最近は三連休と雖も渋滞に決まったパターンは無く、中日でも混む事を改めて勉強した。また秋の、桃やブドウの季節の中央高速は鬼門であった事を思い出した。
 塩山へ向かうフルーツラインは殆ど車がおらず快適であったが、大菩薩峠あたりで車が増え始め丹波山辺りからはすっかりノロノロになってしまった。それでも信号がないから動くことは動く。品のないライダーは追い越して行くのだろうが、見渡す限りの車の列で、しかも曲がりくねった山道だから僕は大人しく車と一緒に走っていた。流石に疲れ切ってしまい、奥多摩湖の駐車場で一休みした。もう店は閉まっていて、駐車場も閑散としていて不気味であった。奥多摩湖は塩川ダムとは打って変わって、普段目にしない護岸が露出する程水が減っていた。もう薄暗かったので写真は撮らなかったが、最近問題になっている渇水を目の当たりにした。家に着いたら8時半になっていた。昨日の走行距離は428㎞、土曜日からの総行程は600㎞であった。今日は朝から全身の筋肉が疼いている。