baiksajaの日記

目前の一秒を大切に

 中国の反日行動と教育の重要性

 中国の反日デモが過激化して来た。中国の如き独裁国家では本来一般市民によるデモなど自然発生的に起きる訳がないから、僕はどうせ政府の日本に対する恫喝目的の「やらせ」だと高を括っていた。情報部の人間が組織の人間をサクラにして、日頃の生活に不満のある若者などを集めて抗議行動を組織する通常の手口である。例えば、日系企業の丸焼けぶりをテレビで見るだけだと、単なる放火ではなくプロの手による焼き方に見える。建物全体が上層階から一階に到るまで、コンガリと万遍なく上手く焼けていると思っていた。しかし、今回はどうやら少し雲行きが違うようだ。ここ数日、中国政府の足並みが揃っていない様に見受けられるのである。報道だけ見ているとどう考えても、国慶節を控えて政府内部の権力闘争に利用されているのであろう、扇動派と抑制派、軍とシビルが錯綜しているとしか思えない。
 尖閣諸島には1000隻の漁船が出漁したと言う。同海域では昨日来、既に監視船と称する軍艦が6隻、日本側を挑発している。中国の漁船の中には機関砲を装備した名ばかりの漁船があるのは既に周知の事だから、今回もどれが本物でどれが扇動船なのかは分からない。その上中国では「海上保安庁の船に体当たりすれば英雄」だと言われているらしい。腰抜け菅−仙石政権が叩頭腰折れで体当たり漁船の、軍属と目される船長を無罪放免してしまったから、全く抑止力が利かなくなっている。当分尖閣海域の警備には気が抜けず、常に不測の事態も想定せねばならず、海保や海自には気の毒な事である。気の毒ではあるが、出来る限りは領海侵入を事前に防ぎ、且つ再び体当たりされたりせぬよう万全の警備をして欲しいものである。しかし、それでも多勢に無勢で不測の事態に発展してしまった場合は、躊躇なく拿捕、拘束するしかない。その上で国内法に則り、厳正に法の裁きを受けさせなければならない。その時には再び中国が本土で邦人に対してどんな無体をしてくるか分からないので、事前に邦人には十分注意を喚起しておく必要がある。
 経産省からは業界団体に、中国での被害状況のアンケートが回って来た。直接影響がある企業にとっては対応に大忙しのこの時期に、何だか呑気な話だが、被害状況を把握しておかないと官邸などから問い合わせが入った時に困るのであろう。典型的なお役所仕事である。
 中国に進出している取引先に尋ねたが、やはり今回は普段とは少し雰囲気が違うようである。日系人の安全も、単に実際に怪我を負わされた日本人が出たという報道以上に、現地では緊張が高まっているようである。その背景には、表面的には豊かになって来た中国には、仕事もなく生活も苦しい夥しい数の一般市民の存在がある。中国では1500万人の富裕層と2500-3000万人の中産階級、そしてその他12億5000万人の一般人と貧困層がいる。しかも1500万の富裕層が個人資産の4割を握っているアンバランスな国であるから、下層民には常に膨大な量のマグマが溜まっている。この不満は小出しにガス抜きをしないと、無理やり押さえつけていれば何れは大爆発を起こしてしまう。
 今回はそこへ権力闘争が割って入って来て、暴動を煽りながら政府が少しでも弱腰を見せれば市民の愛国心を擽って政府批判に繋げようとする保守派が画策していると思われるので面倒な事になっている。胡錦濤が権力移譲後も軍を掌握すべく策動しているという話もある。僕はすこし前から本ブログで、政府は中国を「渡航延期勧告」の対象国とすべきではないかと唱えているのだが、邦人が襲われる事件が発生したからにはもう間違いなくそのタイミングであると思う。対中国政府に対する遠慮よりも邦人の安全が重要であり、中国政府には邦人の安全をしっかり守って欲しいと言う強いメッセージとなるからである。
 富の分配の極端なアンバランスも確かに問題ではあるが、更に根深い処に実は教育の問題があると思う。中国人は教育の中で、反日思想がしっかりと植えつけられ、日本の侵略と暴虐を徹底的に教え込まれている。だから潜在的には日本は許し難い敵であると洗脳されている。日本人は「鬼」であると教育されている。「鬼」と言う言葉は、「日本鬼」という単語で本当にそのまま教えられているのである。実際には、中国を植民地支配したのは何も日本だけではなく、歴史的には例えば英国の方がよほど長期間に亘り、日本以上に酷い統治を行っている。フランス、ロシア、ドイツ、など列強はこぞって中国を分割したのだが、やはり徹底して教育されているのは反日である。ついこの間中国全土を席巻した文化大革命の方が余程残虐で膨大な犠牲者を出しているが、そんなつい最近の事はもう何処かへ行ってしまって、未だに学校では日本軍による南京大虐殺、それも被害者の数を大幅に水増しした教育がなされている。だから反日で煽れば、日々の生活に鬱憤が溜まっている市民には直ぐに火が点く。
 翻って日本では、ソ連コミンテルンに後押しされた日教組は、徹底的に戦前の日本を否定し、大日本帝国を侵略者と決めつけ、日本人の愛国心を骨抜きにし自信を喪失させる教育をしてきた。僕は別に日本の韓国併合や中国侵略を肯定する気は全くないし、第二次大戦については反省すべきという持論ではあるが、マッカーサーですら「日本は海外進出せざるを得ない状況に追い込まれていた」と上院で証言しているのである。自己否定と自己卑賤化に終始する歴史観は絶対に改めなければならないと確信している。
 当時の世界情勢を冷静、客観的に分析し、当時はアジアの一小国であった日本が欧米からどういう扱いを受けていたか、アジアで頭角を現した日本が欧米からどれだけ苛められたか、彼らの言いなりにならなければ資源を止められて経済活動が止まり、何れは餓死するしかなかった事もしっかり教えるべきなのである。海外の植民地から石油や鉱物資源を略奪していたのは、欧米ではポルトガルやオランダの如き中流国ですら当たり前の事であった訳で、欧米から干された日本が万事休してその真似をしてしまったという事実は重要である。
 中国や韓国での一方的な反日教育は困った現象であるが、彼の国は未だ日本に劣等感を抱いているから致し方ない処もある。しかし日本は戦後教育の偏りを早く是正し、自国に自信を持って初めて中韓にも冷静に対応できると言うものである。今般の中国市民のヒステリックな反応を見るにつけ、教育の大切さと影響の大きさを改めて思う。日本人誰もが君が代日章旗に、日本人として誇りを持って胸を張る日が一日も早く来ることを願う。