baiksajaの日記

目前の一秒を大切に

 跋扈する二世議員

 自民党の執行部の顔ぶれが決まった。副総裁に高村正彦、幹事長は石破茂、総務会長は細田博之政調会長甘利明、そして国対委員長浜田靖一。総裁の安倍晋三を筆頭に、この人達全員が二世議員である。
 別に二世だから揃ってオタンチンだと言う積りはない。ただ、一般論としては親が苦労して成功した後に育った息子には、甘え坊主が多いのは事実である。これは日本に限った事ではない。仕事をする時には、相手が叩き上げか二代目か−戦後出来たオーナー企業は代替わりしていても未だ二代目が大半である−でこちらのリスクの取り方は根本的に異なる。人格には問題がないと言う前提であれば、初代ならどんなに苦しい時でも約束はきっちり守るが、二代目にはちょっと苦しいと直ぐに泣き言を言い始めて約束を守らない輩が少なくない。ねじれ国会で思うように政権運営が出来ないからと、ロクに辛抱もせずに簡単に政権を放り出す何処かの国の総理大臣と共通している。
 政治家になるには地盤と金が要る。これをゼロから作り上げるのは並大抵ではなかろうから、やはり親が築き上げた地盤を引き継ぐのが一番手っ取り早くて、票集めの力も強ければ金も集まるのであろう。地元の方も、誰それのボンボンと言う方が纏まり易いのは想像に難くない。それで、結局二世議員が増えてしまうのだと思う。しかし地元の人達は先代に期待した事と同じ事を期待するであろうから、結局代が変わっても似たような利害関係が綿々と続くのであろう。
 党の幹部6人が全員二世議員というのは、何処かバランスが狂っている様な気がしてならない。そういうアンバランスが派閥体質を温存したり、お友達内閣を作り出す温床なのかも知れない。二世はダメだ、新しい息吹が必要だ、と言うつもりは全くない。幾ら素人が増えても結局は烏合の衆になってしまうのは民主党が既に証明してくれた。しかしだからと言って、こうも派手な二世のオンパレードには何故か釈然としないのである。