baiksajaの日記

目前の一秒を大切に

 野田総理の所信表明演説

 今日から開会した臨時国会の冒頭、野田佳彦所信表明演説があった。途中電話が懸ってきたり人が来たりで途切れ途切れにしか聞けなかったが、何とも虚しい演説であると感じたのは僕だけではなかったろう。その演説には何度「将来」とか「明日」と言う言葉が出て来たことか。将来の為に今決めなければならない事に必死に野党の協力を求め、目先に希望の持てない日本人に明日への夢を訴えたもので、如何に現在には夢も希望もないか、如何に与党にはもう力が残っていないかを総理自身が図らずも認めている演説であった。しかも其処には何等具体的な提案がある訳ではないから、空虚な言葉の羅列でしかない。美辞麗句は並んでいたが、在り来たりの通り一辺倒な言葉ばかりで、到底所信表明と言えるレベルのものではなかった。
 それもその筈で、足元ではまた民主党議員が二人離党届を出しまるで難破船からネズミが逃げ出す様、鹿児島補欠選では与党候補が野党候補に敗れ、内閣支持率も20%まで下げてしまい、国民の6割以上が、民主党支持者ですら5割近くの人が、衆院解散時期を明示し早く国民に信を問うべきとしていると言う世論調査結果もある。ところが逆に民主党内では、そんな風潮を受けて解散・総選挙の先延ばしを求める声が一層大きくなっていると言う。自党の党利党略しか頭にない大馬鹿者の国会議員の声なのだが、その程度の与党を率いている野田佳彦の演説に迫力のあろう筈もない。「決められる政治」を標語に野党に国会運営協力を求めながら、与党の意見すら大割れしてしまう民主党である。
 野田総理は、自公党首だけとの密約でも良いから、とにかく年内解散を約束して目先の国会運営の協力を取り付け、さっさと急ぐ懸案だけを片付けて早く総選挙で国民に信を問うべきである。総理の国会冒頭の所信表明演説がこれほど空虚なのは、結局は自らの求心力が皆無となり、与党内の雑音すら片付け得ない野田佳彦が、最早レームダック以外の何物でもない事を物語っている。