baiksajaの日記

目前の一秒を大切に

 消費増税に伴う現金給付

 消費増税に伴う軽減税率導入は、8%に増税する来年4月には見送り、代わりに低所得層に現金給付をする方向で固まりつつあるらしい。数日前に断固反対と書いたばかりの、全く筋が違う現金給付が自公政権下でも実施の方向にあると言う。こんな愚策は典型的なポピュリズムに過ぎず、消費増税とは全く無関係なところでのバラ撒きで、参院選を意識したスタンドプレーである事は明らかである。消費税増税エンゲル係数の高い低所得層に相対的に重く掛かるという理屈は分かるし、だから僕は軽減税率導入には反対しないのだが、だからと言って単に現金給付と言われても余りにも能がないではないか。
 しかも他方では、生活保護費を引き下げると言う議論をしている。勤労している低所得層よりも生活保護を受けている家庭の方が生活水準が高い事を是正する為だと言う。片や現金給付、片や生活保護費の削減と、何だか行きあたりばったりの矛盾した政策に見える。また、生活保護の不正受給者を減らす為に所得隠しの調査を一層厳しくする事も議論されている。実際の収入を隠して生活保護を受給すると言うのは簡単に言えば詐欺か窃盗であるけれど、現金をバラ撒けばこういう不届き物は必ず出て来るのが情けない実態である。そういう現実があるからには、現金給付はなるべく一元化して不届き物の洗い出しを単純にするべきなのである。
 現金をバラ撒いてまで低所得層を本当に援助すると言う事であれば、消費税増税とは無関係に、生活保護費を引き下げるのではなく勤労していても尚生活保護の受給者の生活水準に届かない所得層に、生活保護受給者を上回る水準までの差額を生活扶助費支援として支給すれば良い。勤労意欲を削がぬ為に、生活保護受給者を上回る水準を保証するのが良いと思う。これも現金給付であるから、不正受給者の摘発には一層厳しく当たるのは当然の事である。そして消費税は軽減税率が走り出すまでは、貧富を問わず一律に、消費の額にスライドして負担して貰う方がどれだけ筋が通る事かと思うのである。