baiksajaの日記

目前の一秒を大切に

 久しぶりに恋人サービス

 連日の春の陽気で、隣家の桜の大木はどれも未だ蕾が固いのに、そこから50mと離れていない家の庭にはもう8分咲きの桜が咲き乱れている。桜というのは同じ地域の桜が同時に咲くから「桜前線北上」などと言う言葉もあるぐらいなのに、今年は桜も個別化が進んでそれぞれが自主的に開花の判断をせざるを得ないようである。しかしバラバラに咲かれると、些か興醒めではある。
 昨日洗車をしていて見つけたバイクの不具合を直しに、昼から久しぶりにバイク屋へ出掛けた。この3ヶ月はすっかり無精になって、寒さにかまけて街乗りしかしていなかったので気の毒にオドメーターは500-600㎞ぐらいしか進んでいない。今は花粉症があるから億劫な気分がすっかり抜けた訳ではないが、流石に連日のバイク日和に心が弾まないと言えば嘘である。そろそろ遠出をしたくなって来たので、汚れを落とし、ちょっとした不具合を直す事にした。不具合はチェーンカバーのグラ付きで、簡単な修理だと高を括っていたが、実はスウィングアームに溶接されている丈夫な部品が曲がってしまっていると言う。道理で自分では良く分からなかった筈である。相当な力が掛からないと曲がらない丈夫な部品だそうで、原因が暫く思い当らなかったのだが、一度後輪に掛けたバーロックを外し忘れて発進してしまい、バーロックを巻き込んでしまったのを思い出した。大型バイクは馬力が大きいからちょっとしたミスでもダメージが大きくなる事を改めて思い知った。その上工場長には「ZX-14Rには3Dチェーンと言う、抵抗の小さな高価なチェーンが付いているから大事にして下さい」と小言を言われてしまった。
 陽気のせいか、世の中が明るくなり始めている兆しなのか、今日は下道の道路が随分混んでいた。最近はガソリンが値上がりすると直ぐに交通量は減っていたのに、今日は円高是正でガソリンが高止まりしているにも拘らず結構な交通量である。そう言えばバイク屋で作業を待っている間にも、引っ切り無しに客が訪れてくる。大型バイクを買おうかどうか迷っている若いサラリーマン、息子に中古のスクーターを買いに来た中年の父親、中古車の間を手をつないで見て回っている若いカップル、大層賑やかである。そう思って店内を見回せば、新品、中古を取り混ぜたバイク屋の店頭在庫も大分増えている。そして店員は誰も大忙しに走り回っていた。
 帰りにNAPSに寄って、壊れたヘルメットの部品を注文し、ついでに前から買おうと思っていたタンクバッグを買った。今のタンクバッグは既に11年も使っていて、大分草臥れてしまったのに加え、ZX-14Rのタンクは前側がプラスチックで覆われていて、マグネット式の今のタンクバッグは少し不安なのである。それで昨年シートバッグを買ったのだけれども、こちらは不安定でどうも余り具合が良くない。何か良いものがないか、今日は店員に駐車場まで3度も往復して貰い色々試してみたが、やはりマグネット式は無理であった。カウルがあるので紐は使えないから、吸盤式しか残らないのだが、吸盤式はどれもサイズが小さい。僕はA4が入るサイズが欲しかったのだがどれもB5かそれ以下なので、仕方なく中では一番容量の大きな物を選んだ。一方、タンクの形状はタンクバッグのことなど考えていないから、付けられる場所がピンポイントになってしまう。試した時には上手く付いたのに、一人でやってみたらその場所が見付からず、変な物を買ってしまったかと少々焦ってしまった。けれども、そのピンポイントを見つけたらしっかりと安定して、少し離れて見れば中々の器量である。今後は荷物の少ない時はタンクバッグ、多い時はシートバッグか両者併用と言う事にしよう。たったこれだけの事なのだが、昨年来の懸案が片付いたからか、或いはこれも陽気の所為なのか、今日は何だか少しウキウキ気分である。