baiksajaの日記

目前の一秒を大切に

 燃料電池車

 本ブログにも書いたが、僕は以前から究極のエコカー燃料電池車であるという考えである。ところが世の中は、やれハイブリッドだ、やれ電気自動車だ、と中途半端な車が恰も主流であるが如き風潮で、何とも苦々しく思っていた。ハイブリッドなどは、僕に言わせれば所詮はまやかしの燃費改善に過ぎず、トヨタが莫大な宣伝広告費を投じて何やらエコカーの主流だと言う誤った認識を広めてしまい、背に腹は代えられぬホンダが追随してしまって世の中が可笑しくなったのだと思っている。増してや電気自動車など、バッテリーのコストや航続距離、充電時間を考えれば地域コミューターとしての使い道以外にはそれ程実用性があるとは考えられない。しかも充電に必要な電力が原子力ではなく化石燃料由来となれば、何がエコかと言いたくなる。
 その本命たるべき燃料電池車が、偶然かもしれないが俄かに脚光を浴びている。昨日のNHKの番組に取り上げられたのに続き、今日の日経にも記事が載っている。燃料電池車のネックはスタッカーと呼ばれる発電システムの肝となる部分、水素と言う危険なガスを収納するタンクの安全性、そして水素ガス充填が可能なガス・ステーションの普及である。更には、何処から水素を取り出すかと言う問題もある。水から分離するなら電気分解の電力が必要となるし、天然ガスから分離するならやはりCO2問題が避けて通れない。
 加えてコンプレッサーの問題がある。燃料電池を実用化するには、水素を700気圧程度の高圧に圧縮する必要があると聞いたのは既に7-8年前である。当時、700気圧まで水素を圧縮できるコンプレッサーが作れたのは日立造船と加地テックの2社しかなかった。僕が聞いたのは日本では2社のみと言う事だったのだが、或いは世界でも2社だけだったかも知れない。それと高圧水素を収納するタンクである。これは同じく7-8年も前から、炭素繊維関連の展示会では必ずと言って良いほど展示されていた、炭素繊維をアルミタンクの上から何重にも巻きつけて、樹脂で定着させる技術である。
 高圧コンプレッサーと言い、炭素繊維を使った極端に耐圧力の高い燃料タンクと言い、どちらも日本の物作りの真骨頂である。折から、2015年には燃料電池車が市販されるかも知れないと言うニュースである。僕は、今の車には既に11年も乗っている。勿論大事に乗っているから長持ちしているのだが、実はバイクばかりを可愛がって、車には余り乗っていない事もある。乗らないから長持ちするとは限らないが、それにしても四輪車には11年で2万㎞しか乗っていない。荷物が無い限りは車に乗らないし、夕方以降は車の運転などもっての他の生活をしている所為である。
 しかしバイクには後何年乗れるか分からない。そして、バイクに乗れなくなる頃には恐らく今の四輪車も流石にへたってしまうであろうから、いや、願わくば車がへたるまでもう暫くバイクに乗っていたいから、ついにバイクを処分せざるを得ない時がきたら同時に車を買い替える。そしてその時には、正真正銘のエコカーである燃料電池車を買いたいと思う。とは言え、僕の性格からして選択肢のない中で押し付けの様な車を買う気にはなれない。ある程度はデザインや性能の異なる車種が出揃って、どれを買うか多少は悩みたい。それには燃料電池車が一刻も早く実用化されるしかない。幸い我が家から3㎞位の処に、水素燃料が充填できるスタンドが出来ている。後は、世界に冠たる日本の物作りが、世界から瞠目される日を待ち望むだけである。間に合って欲しい。