baiksajaの日記

目前の一秒を大切に

 腹立たしいメガソーラー発電事業

 今日は三菱商事などが愛知県に設立するメガソーラー発電事業のニュースがあった。そして、この80メガワットと言う大型発電事業の設備を200億円で受注した東芝プラントシステムは、今年度の太陽光発電設備の売上げは2012年度の売上げの6倍にあたる400億円を見込んでいると言う。即ち東芝プラント一社で、この大型発電事業の倍の設備を今年中に受注すると言う話である。これも菅直人が政権から下ろされるのを拒んで必死に総理の座に噛り付いていた4ヶ月間に、孫正義のアドバイスででっちあげてしまった再生可能エネルギー特別措置法と言う、天下の悪法のお蔭である。
 この法律で、事業者は販売努力なしに発電した電力は全て買い取って貰えるというお墨付きがあり、しかもその買い取り価格は太陽光発電の場合は通常電力の約5倍、最も太陽光発電が進んでいたドイツの倍の価格で買い取って貰えるので、絶対に損はしない。資金さえあれば馬鹿でも儲かる事業を国が梃入れした為に、本来の発電事業者のみならず、ソフトバンクを筆頭に発電には素人の新参者が次から次へと参入している。しかもその法外な電気代は、全て我々電力消費者が負担させられる。既に平均的世帯では一ヶ月当たりの負担が100円を超えたと聞いた事があるが、こんなメガソーラー事業がこれからまだまだ出来てくる。投資家にしてみれば、こんなに美味しい話はないから、借金をしてでもソーラー発電事業に投資したくなる。なにしろ営業努力なしで、利益は保証されている事業である。一方で、最終的に一家庭当たりの電気代の差額負担が、幾らぐらいになりそうなのかと言う説明は政府からは一切ない。少なくとも僕は聞いた事がない。
 再生可能エネルギー特別措置法が成立した2011年には、欧州でも先陣を切っていたドイツの、国を挙げての太陽光発電事業は既に破綻していた。そのドイツの太陽光発電を支え、一時は太陽光パネルメーカーとしてはシャープを抜いて世界最大となったドイツのQセルズは、2008年から既に業績が思わしくなくなっていた。そして2012年には遂に破綻し、更生の途もなく倒産した。ドイツでの失敗の最大の原因は、日本と同様のシステムで高価な買い取り価格、と言っても日本の価格の半値だが、のしわ寄せを受けた消費者の反発であったと聞く。勿論太陽光と言う不安定な発電システム自体にも問題はあったであろうし、10年も経過すれば発電効率の下落やメンテナンス・コストの増加など、事業面での問題もあったであろう。それらは当然パネルメーカーにも波及し製品価格の下落を招き、同時に生産量も激減したであろう事は想像に難くない。そんな前例があるにも拘らず、こんな悪法を政権から下りる見返りの条件にした菅直人は許し難いと、またまた思い出して腸が煮えくり返ってしまう。
 話は脱線するが、もう一日も早く忘れたいのだが忘れられないのが、鳩山由紀夫菅直人の、二代続いた史上最悪の売国奴総理の事である。総理の座を下りても尚毎日、我々はその尻拭いをさせられている。総理どころか、国会議員すら下りた鳩山由紀夫は相変わらず台湾や中国へ出掛けては、元総理という肩書が付いている事を覚えていてか忘れてしまってか、日本の国益に反する発言を重ねて中国から喝さいを浴びている。しかもあろう事か、鳩山の訪中には常に、偽装結婚日本国籍を取得している中国情報部の男が同行していると言う噂である。一方の雄、菅直人は先の衆院選で落選してしまえば良かったのに、比例で生き延びてしまった。定見も無きまま日本の国政を無方図に振り回した事に、何の懺悔もなく未だに議員を続けている。この二人は国家反逆罪で収監するか、宇宙に投棄して欲しいと心から希うのだが。
 一方で良いニュースもあった。国、福島県、丸紅などが実証実験を行う福島沖の洋上風力発電設備が出来上がったと言うニュースである。10月から発電が始まると言う。僕は以前からこのブログでも再三書いているが、日本での再生可能エネルギーの本命は洋上風力しかないと考えている。太陽光は発電が不安定であるし、大型になればそれだけ緑地を犠牲にするから、遠い将来に宇宙で発電出来る様になるまでは、精々が工場の屋上や家屋の屋根などを利用する補助発電に位置付けるのが妥当だと思っている。風力発電は国土の狭い日本では風力が安定した地域は限られており、しかも住宅が接近しているから低周波公害の問題があり、そもそも適当な立地場所が中々見付からない。地熱発電は発電能力が小さい上に、地熱には寿命があることに加え、近隣の温泉の温度低下などの環境破壊があるから、これも狭い日本には問題が多い。しかも景観を損なう事が既にあちらこちらで問題になっている。
 こうして消去して行くと、現在の技術で希望が持てるのは洋上風力ぐらいしか残らない。洋上風力にも環境破壊、特に海の生物に与える影響など、今後アセスしなければならない事は多々あり、またコストを如何下げるかと言う問題はある。しかし日本が海に囲まれていて立地には困らない事、洋上の風力は安定している事、環境問題も陸上に比べれば遥かに小さいと思われる事などを考えれば、その優位性は他とは比べ物にならない。今回の実証実験が順調に行く事を切に願う。と同時に、再生可能エネルギー特措法は緊急に見直さなければならないと確信する。