baiksajaの日記

目前の一秒を大切に

 参院選

 参院選が終わった。予想通り、自民党の圧勝で、自公政権参院過半数を握る事となり、安倍晋三の念願だった参院の捻じれが解消される。ただでさえ結論の遅い日本で、衆参が捻じれていると重要法案が衆院に戻されて3ヶ月経ってから再可決、などと悠長なことになり全く宜しくない。先頃は全く意味のない総理の問責決議を参院で可決して、それ以降の重要法案の審議を一切ストップして廃案にしてしまったが、これなどは衆参捻じれの最悪のパターンと言える。その先頭を切って得意満面だった民主党の動くミイラなどは、日本にとっての癌以外の何物でもない。そんな事もあり、中途半端な二院制は出来るだけ早く見直す必要があるが、ともあれ当面の捻じれが解消した事は結構なことである。
 一方、今現在の議席数だと社民党、生活の党、みどりの風緑の党幸福実現党、などは議席を取れそうもない。これは有権者が政治家の口車に安易に乗らずに、足が地に着いた投票をした結果と言え、数年前までの風潮に比べれば有権者も随分と勉強したものである。特に岩手で生活の党が議席を失った事は象徴的である。岩手の有権者は、旧来のしがらみを断ち切って見事に新たな一歩を踏み出したと言える。これで小沢一郎もいよいよ年貢を納める時が来た。ついでに税金も納めればもっと良いのだが、これは尻尾が掴めない。
 いよいよ安倍政権は従来以上に積極的な政権運営が可能となる。内政ではTPP締結、原発再稼働、憲法改正普天間基地移設など、外交では中露韓との領土問題解決、拉致問題究明、我が国の安全保障の深化、対中国囲い込みの強化などやるべき事は山積している。憲法論議では集団的自衛権行使に限らず、二院制の見直しもこの際是非議論を始めて欲しい。また、アベノミクスの効果は未だ現実には極く一部の企業にしか波及しておらず、為替や株などの金融市場だけが海外からの投機資金の流入もあって、実態から遊離して踊っているに過ぎないのが現実である。一方で異次元の金融緩和の効果で、インフレは着実に始まっている。これからは政権も国民も、時には我慢を強いられる局面が出て来ようが、そこを何としても乗り切って企業全般が総じて業績が向上し、労働者の年収が目に見えて上がり、国内消費が着実に増えて日本全体が元気を取り戻すところまで持って行かねばならない。
 一方、年金生活者は確実に生活が苦しくなる。政治家は金融市場が活性化すれば年金も上がるなどと口当たりの良い事を言うが、インフレに追随する程年金が上がる事は有り得ないから高齢者の生活は必ず苦しくなる。僕個人も間違いなく影響を蒙る訳で、有難くない話であるがこれは耐えるしかない。日本が元気にならなければ、生きていても大して楽しくないのだから。これからいよいよ安倍政権の真価が問われる事になる。石破幹事長は「絶対に暴走はしない」と言っていたが、我々有権者は自分たちの投票の結果を今後もしっかりと見極めて行かねばならない。