baiksajaの日記

目前の一秒を大切に

安保関連法案成立

安保関連法案が、国会の大混乱を経てやっと成立した。参院特別委の終盤はもう国会の体を成していなかった。野党議員が委員長を取り囲んで議事進行を妨害し、与党だか野党だか知らないが、委員長を取り囲む野党議員の上に飛び乗る議員の様はまるで高校の運動会の棒倒しを彷彿とさせた。かと思えばただ採決を遅らせるだけの為の2時間近くにも及ぶ枝野民主党幹事長の冗長な演説、福山幹事長代理の時間を無視した意味をなさない長広舌、そもそも間違って代議士になってしまった山本太郎の(蝸)牛歩、何れも採決が阻止出来る訳でもないのに、議会ルールを無視した全く無意味な時間とエネルギーの浪費であった。こんな体たらくだから与党も野党も目糞鼻糞、強行採決も何もない。
衆参合わせて200時間以上審議したと言う。しかし与野党とも初めから結論ありきだから議論にならない。終盤には国会の外では連日の反対デモだったが、そのスローガンが「戦争反対」「子供を守れ」では鼻白むだけである。集団的自衛権が認められても即戦争になる訳ではなく、戦争抑止力が増してむしろ戦争が起き難くなる訳だし、増してや徴兵制導入でもないのに「子供を守れ」とは支離滅裂も甚だしい。こういうデモには必ず裏にプロの扇動者がいるものだが、今般のデモも例外ではない。彼等の常套手段は支離滅裂なスローガンで民心に不安を煽るのである。そもそも僕が不思議で仕方がないのが、国会の質問に際して共産党がしばしば暴露する、省庁や自衛隊の内部資料がどうして問題にされないのかと言う事である。今回も自衛隊の内部資料が追求されたに対し、中谷防衛相がまともに応対していたが、内部資料を共産党が持っている事自体合法的である筈がない。裁判であれば非合法手段に基づく証拠は採用されないのに、何故国会では問題にならないのであろう。入手経路を明らかに出来ない資料は、捏造と決めつけて相手にする必要はないと思うのである。まぁ、不思議を言うなら、共産党社民党民主党も一部当て嵌まるが、外国の傀儡政党が国会に議席を持っている事以上の不思議はないけれど。
世界第二位の軍事大国であるロシアと第三位の中国に隣接するにも拘わらず世界第九位の軍事力しか持たない日本は、竹島の例を引くまでもなく自力では自国を守れないのだから米国の傘下に入るしかない。米国がいなければ尖閣諸島など唐の昔に中国に実効支配されていたであろう。その米国がいざという時には日本の為に血を流してくれるのに、日本は知らぬ存ぜぬでは済ませられないから、集団的自衛権を発動出来る様にしておかなければならない事は自明である。ただ、今般は与野党間にまともな議論がなかったから止むを得ないが、今後はもう少し議論を重ねて内容の精緻化を図る必要がある。例えば以前本ブログに書いたが、徒らに中東の紛争に首を突っ込めない様にする事は重要である。中東では日本と米国は歩を異にするのだから、安易に米国に追従してはならないのである。その為には、外国の傀儡政党は論外だがせめてそうではない野党には、「憲法違反」「集団的自衛権反対」一辺倒から卒業して貰う必要がある。
また、憲法の改正を経ずして安保関連法案を成立させた事に無理があるとは僕も思う。終戦直後の異常な時期に米国に押し付けられた、改正の条件が極めて厳しい憲法であるから、世界情勢の変化に伴って今回の様な強引な法改正をする事も止むを得ないとは思う条、戦後70年を経ても未だに手が付けられない憲法は、もう少し簡便に変更出来る様にする必要がある。安倍政権に次に望むのは、憲法改正をもう少し簡単にする為の憲法改正である。そうしないと日本は世界に取り残される。