baiksajaの日記

目前の一秒を大切に

 人気の衰えない小池百合子

 小池百合子の勢いが止まらない。「都民ファースト」とか「安全、安心」とかの標語作りは達者だが、トランプ同様具体的な中身は判然としない。なによりも「都民ファースト」などは口先ばかりで、本音は「自分ファースト」である事は明白である。衆愚政治の見本に成り下がっている都政での勢いに乗じて、総理大臣になる野望を未だ温めている様で自分の政党作りに余念がない。およそ器ではないから早く諦めた方が良いと思うのだが、都知事の前任である猪瀬直樹舛添要一が醜態の果てに辞任したと言う幸運もあり、残念ながらその人気には未だ陰りが見られない。その最大の理由は、参院選では蓮舫がトップ当選、そして都知事選では小池百合子が独走で当選と言う事実から明白な様に、女性候補、有名人には弱いが聊かの定見も持ち合わせない、質の低い有権者が東京都に多数いるからである。そんな小池に人気目当てで擦り寄る公明党を初めとする都議会議員も、確たる政治理念を持ち合わせていない事を自ら宣言し、人気芸能人かスポーツ選手の追っかけを真似ている様で何とも情けない。
 小池百合子が得意とする過去の粗探しではないが、粗探しをするまでもなく彼女のやっている事は酷い。オリンピックの会場見直しでは、大山鳴動して鼠も出ず、結局大騒ぎした挙句に何も変わらなかった。我々都民は、目立ちたがりで出しゃばりな知事の一人芝居を否応なく見せつけられただけであった。当人は施設の建設費が一部抑制できたと強弁を張っているが、建築工事の費用などは如何にでも触われるし、そもそもオリンピックでの収入が減る事を覚悟で観客席を減らしたりしすれば予算が下がるのは当たり前である。その程度の事に費やした都の費用、騒動に巻き込まれた周辺自治体や福島県、オリンピック委員会などの迷惑は如何程であったろうか。
 極めつけは今でも揉めている築地市場豊洲移転である。恰好を付けて自分が移転時期を決めるといっているが、目的は衆目の注目を集めたいだけ、自分の自己顕示欲を満たしたいだけなのは自明である。そもそも豊洲移転は既に既定路線であって、今更何が見直しなのか。その為に法外な報酬を払って外部から識者と称する取り巻きを多数雇い入れての計画の見直しである。元々汚染されている土地への移転であるから、汚染物質が出るまで調査を繰り返せば何かが出て来るのは分かり切っている。どうしてそんな場所に移転を決めたのかを蒸し返すのはご自由だが、地下水が汚染されているからと言って市場で扱われる生鮮食品が汚染される道理は些かも無い。本来小池が移転延期の理由としている地下水の汚染は言いがかりに過ぎない。自分が目立つが為の言い掛かりである。しかも、移転延期に伴う仲卸業者への補償は一体幾らになるのであろうか。石原慎太郎に対する私的な怨恨と、自分がハイライトを浴びる為の独演劇の為に都民が負担させられる費用は、公表されていないが莫大な数字になる筈である。少なくともケチな舛添要一が辞任させられた公私混同の費用の比ではあるまい。
 その他にも、自分が衆院議員時代にランドセル、たかがランドセル一個なのだが、を送った小学生を5年も経ってからわざわざまた引っ張り出してTVに出たり新聞記事にさせたり、中身が分かる筈もない個々の予算申請の会議に出しゃばって出席してテレビや新聞に出てみたり、そしてその度にあの気味の悪い作り笑いを見せられる。ドナルド・トランプ小池百合子は僕にとっては、今や公害以外の何物でもない。トランプを当選させた米国人は相当程度が低いけれど、小池百合子を未だに支持している東京都民はもっと程度が低い。やはり東京には、本心から東京を愛している生粋の都民が少ない反面、面白半分の野次馬が多いのである。首長の直接選挙は本当に怖い。