baiksajaの日記

目前の一秒を大切に

 あぁ〜疲れた、日本シリーズ。空と宇宙展へ。

 今日か明日かと待ち続けた西村監督の胴上げが、今やっと見られた。この7戦は本当に疲れた。特に昨日と今日の、手に汗握る熱戦、どちらが勝っても可笑しくない死力を尽くした戦いにすっかり精力を吸い取られてしまったかの様である。 
      ロッテの日本シリーズ制覇、おめでとう!


 上野の科学博物館へ「空と宇宙展」を観に行った。はやぶさのカプセルが展示されていると言う事で、60億キロを旅して来たカプセルを一目見ようと言う魂胆である。しかし展示物の大部分は日本の航空機の発展の歴史が写真や書物、模型で展示されているものであった。ロケットや最近の航空機の説明、模型もあるが、ロケットなどは大きすぎて写真展示が精々である。部品やペンシルロケットの実物大模型の展示もあったが、迫力に欠ける。そして日本の航空機の黄金時代は、残念ながら第二次世界大戦中である。当時のエンジンの実機展示もあり、種々の軍用機の模型の展示もある。しかし、何だか靖国神社遊就館に紛れ込んだ様な心持になった。
 宇宙関連の展示は、部品などが置いてあったが、余りに専門的で今一つ興味が湧かない。その中で、宇宙ヨット、イカロスの大きな帆の1枚が壁一面に貼ってあった。部分的に太陽電池と、フィルム特性が変換出来るフィルムが貼ってある。フィルムの特性を電気的に変換する技術と発想が素晴らしいと思った。このフィルム特性変換により、太陽光を受け止めたり透過させて帆が受ける力を調節するという事の様である。日本の独特の発想とそれを実現する技術とは中々の物のようである。しかし見れば見るほどただのフィルムの様で、こんなもので太陽光を受けて宇宙を航海すると言うことに余り現実感が湧かない。
 肝心の「はやぶさ」は、本物は燃え尽きているのでレプリカが展示されている。そのエンジンは、4基のうち3基までが故障したと聞いていたが、何と小さなエンジンである事か。これで、しかも途中から僅か1基で、良くも60億kmも旅して来たものであると改めて感嘆した。そのイオン噴射穴の直径は精々10数センチである。そんな小さなエンジンで40万時間もの長期間に亘り、はやぶさを推進してきた。これも日本独自の技術が創り上げた世界に類のないエンジンである。
 また、そのカプセルの保護材とその発想も日本独自のものである。2万度にも達する大気圏突入時にカプセルを無事に保護し、地上への生還を可能にした。ところが、そのカプセルは何の変哲もなく、とても60億㎞もの宇宙の旅を終えて帰還したとは思えない、空飛ぶ円盤の様な形をした普通のステンレス容器で、ただピカピカ光っていた。
 借金まみれの日本にあって、特に事業仕分けが看板の民主政権下では中々予算の獲得も難しかろうが、民間航空機の開発と、宇宙への夢は捨てないで欲しい。折から三菱のMRJのアフターサービスでボーイングと提携する話があると言うニュースを聞いた。YS-11に次ぐ日本の民間航空機が、再び世界に羽ばたければ素晴らしいと思う。同時に日本独特の技術で宇宙開発に貢献し、先進国に後れを取らないで欲しい。大空や宇宙は、やはり僕等に夢を与えてくれる、元気の源である。