baiksajaの日記

目前の一秒を大切に

 インドネシア次期大統領

 インドネシアから旧友がやってきた。突然の呼び出しの電話で、久しぶりの面会である。仲間が一緒で全部で4人、うち2人はムスリムで今は断食中である。日本は昼間が長いので断食がしんどいとこぼしていた。
 そこで先日もこのブログに書いた、白夜のグリーンランドなどではどうするのだろうか、何か例外的な決まりがあるのだろうか、と問うたら、ムハンマドの頃は地球が平らだったから白夜の心配はなかった。だから例外的な決まりはないのだけれども、その後地球が丸くなってしまったから、確かにグリーンランドムスリムは困っているだろうね、と言う返事であった。ふむ、そういう学説は初めて聞いたと一同大笑い。
 インドネシアでは既に大統領選挙の前哨戦が始まっている。彼等の影響力は非常に強いので、次は誰を大統領にするのか訊いたら、ジョコウィだと大真面目の答であった。ジョコウィと言うのは以前ジョクジャカルタで市長を務め、そのクリーンさと質素振りで市民の大人気を博し、その余勢を駆ってジャカルタに転戦してきて今はジャカルタの市長に納まっている男である。
 未だ任期1年目の筈なのだが、そのクリーンで質素な生活ぶりと大胆に情報公開する事でジャカルタでも大人気である。ジャカルタの大渋滞に巻き込まれると、平気で公用車からバイクタクシーに乗り換えるそうだし、公用車も市民の足になっているトヨタの大衆車だそうである。車がステータスシンボルのインドネシアでは、市長ならベンツかボルボが当たり前なのに、本当に質素が好きらしい。
 インドネシアの政治家にこんな男がいるのかと俄かには信じられないのだが、どうやら汚職にも縁がないと言うのはかなり本当らしく、就任早々汚職撲滅の大胆な行政改革を始めている。とは言え汚職インドネシアの文化であり、大統領以下汚職が当たり前の国だから、幾ら一人で頑張ってもそう簡単に無くなる筈はないのだけれど、それでも怪しげなプロジェクトの入札のやり直しを命じたりもしている。そのジョコウィ、来年の大統領選に立候補するとは聞いた事もない。
 確かに今の処は他には余り目ぼしい候補も見当たらないから、ジョコウィ辺りが本当に立候補するなら大統領になる目はあるのかも知れない。少なくともジャワ人であると言う最低の要件は満たしている。残念ながら僕は未だ会った事もないので、国政を任せられる器なのかどうかは何とも分からない。しかし僕の友人は結構政界や軍に影響力があるので、何処までが冗談で何処までが本当の話なのかは知らないが、来年の大統領選挙は興味津々ではある。