baiksajaの日記

目前の一秒を大切に

 シーシェパードの調査捕鯨妨害

 シーシェパードの日本の調査捕鯨に対する妨害活動が益々過激化している。もはや海賊行為と何ら違いはない。日本側乗組員に負傷者が出るような薬品の投入や失明の危険があるレーザー光線の照射、体当たり、不法乗船、器物損壊、更には殺傷能力のある武器を保有している疑いも指摘されている。実際彼等が火器で武装していたら何が起きても不思議ではない無法ぶりである。
 捕鯨については長年の歴史の相違、特に食文化の相違で一部の捕鯨民族と多数のそれ以外の民族の間で軋轢が生じている。問題なのは欧米を中心とする人達が全く根拠のない、単に感情的な捕鯨反対を唱えている事である。欧州でもノルウェイのような例外的な捕鯨国もあるのだが、大部分の欧米諸国では昔は捕鯨は脂肪を取るためだけに行われていた。鯨肉を食するのは、犬やネズミを食べるのと同様世界的にはどうも余り一般的ではないらしい。だから脂肪だけ取ったら残りは全て捨ててしまう彼等には、日本のように肉のみならず皮も骨もヒゲまでも、文字通り少しも余す事無く利用するなど想像も出来ないようだ。ヒゲは文楽の人形には無くてはならない貴重な部材だと聞く。日本では鯨はそこまで深く文化に関わって来ているのである。しかも日本では鯨塚を作って、感謝の念で鯨を供養する事も忘れない。
 脂肪を取るだけの欧米諸国は別に捕鯨を止めても全く痛痒は無い訳で、逆にイルカと同類という事で動物虐待の観点から極めて感情的な捕鯨反対を主張している。特にアメリカや豪州は国を挙げて感情論に走っている。僕に言わせれば哺乳類と魚類の違いはあろうが、マグロやサンマと何処が違うのかと思うのだが。冷静な資源の保護と言う議論なら抵抗なく同じテーブルに付けるものを、ヒステリックな感情論は手に負えない。
 所変われば色々な考え方や感情があるのは致し方ないが、一方的に自分の感情や習慣を他人に押し付けるのは勿論間違っている。ましてや、元来狩猟民族で、動物を遊びで追い回して殺して喜ぶような人達に捕鯨だけ文句を言われる筋合いはない。鯨も他の野生動物同様、増え過ぎれば生態系のバランスが失われる事も忘れてはならない。鯨の天敵はシャチと人間ぐらいしかいないのだから、闇雲に鯨を保護するのは正しくない。現に最近はイワシが激減していると聞くが、鯨が増えた事と無関係ではあり得ない。
 シーシェパードの海賊行為には断固たる措置を取るべきである。先ず国連で南氷洋の海賊出没を問題提起し、これは欧米に潰されるのは目に見えているが、日本船に被害が出ている事を理由に自衛隊護衛艦を出動させ調査捕鯨船団を保護すべきである。PKOのお墨付きは取れないにしてもその努力は常に続ける一方で、ソマリア沖で今自衛隊がやっている事と同じ活動をすべきである。海賊行為には威嚇射撃も辞すべきではない。場合によっては威嚇の爆雷投下だって構わない。これらの警告、威嚇を更に無視するようであれば船体への銃撃、最悪は撃沈も止むを得まい。公海上での海賊行為には厳しく対処すべきである。そして全員拘束して日本で裁けば良い。多少暴論である事は分かっているが、現状は日本が余りに弱腰で、明らかに馬鹿にされているのである。対米対等も結構だが、先ずは日本が独立国家であることを必要な時には毅然と世界に示す事が必要である。