baiksajaの日記

目前の一秒を大切に

 大相撲千秋楽

 大相撲が今日で千秋楽を打ち上げた。結局白鳳の6連覇で終わった。白鵬は嫌いな力士ではないから、白鳳の連覇は別にそれで良いのだが、どうにも盛り上がらない本場所であった。先場所は白鳳の連勝記録が掛っていたし、連勝が途切れた後の白鳳の若干集中力の切れた相撲にハラハラしている中に場所が終わった。しかし、今場所はそういう話題もなく、白鳳もあっけなくまた稀勢の里に敗れて連勝記録も23勝かそこらで途切れてしまい、話題に欠ける初場所であった。白鳳の、大鵬に並ぶ6連覇が唯一の話題であったが、今の大相撲では白鳳が群を抜いて強いので6連覇は未だ記録が伸びそうな勢いで、69連勝の記録程の話題にはならない。
 二場所連続して白鳳に土をつけた稀勢の里も、今場所は何時もよりは増しだがそれでも星はやっと10勝で、次の大関とか、日本人期待の星、とか言われ続けてもう耳にタコが出来て久しいが一向に花が咲かない。以前本ブログに書いた事があるが、やはり親方(元横綱隆の里)の出稽古に出さない方針も良くないと僕は思う。とにかく、強い時もあるがあっけなく負ける。気の強いのが災いして、気合が入り過ぎて負けるように見える時もある。同じく期待された日本人力士の栃煌山が、両足が揃う悪癖もあってさっぱりなので、相も変わらず次の日本人力士の星は稀勢の里しかいないのだが、なんともじれったい。
 そんな中でめきめき力を付けて来たのが隠岐の海である。けれんみのない相撲っぷリは将来有望な数少ない日本人力士と見た。今場所は琴奨菊も頑張った。体は小さいし横綱は無理に思うが、自分の型がある数少ない力士なので、取り敢えずは稀勢の里共々早く大関になれば良い。先場所から急に相撲が積極的になった豊真将も、星はやっと8勝だが相撲内容は悪くない。この力士の真面目一徹の相撲振りが大好きなので、もっと番付を上げて頑張って欲しいものである。
 と色々あるが、やはり相撲の盛り上がりの足を引っ張っているのは何といっても大関陣である。もうヨレヨレの魁皇は別として、と言ってもカド番を行ったり来たりしながら相も変わらず幕内記録を色々と書き換えているのは僕の美学からは許せない。それとカド番脱出場所だった日馬富士も問題外、今場所もやっとの勝ち越しであった。この情けない大関二人を別にすると、イライラさせられるのが琴欧州把瑠都である。二人とも9日目までは1敗で走っていたのだから、その後が一層頂けない。把瑠都は場所中に、痛めている足とは反対の右膝を痛めたと言う。対日馬富士戦で、腰が入ってしまったのに無理して頑張った時に痛めたらしい。大体把瑠都は、馬鹿力だけで相撲を取っているから型が出来ていない。転び方にしても相撲取りらしくない、下手な転がり方をする。そして相撲は力任せで強引である。大関に上がった頃は、相撲も大分上手くなったと思ったのだが、大関になってからは又ただただ力任せの相撲に戻ってしまった。これでは怪我もしようと言うものである。
 何よりも不甲斐なくイライラするのが琴欧州である。僕の贔屓力士だけに、その悔しさは人一倍である。稽古量が少ないのであろうか。或いは単に気が弱いだけなのだろうか。とにかく負ける時の様が悪すぎる。体が大きいのに、その大きさを一向に活かす事無く、頭を下げ過ぎてコロコロと転がってしまう。相手が小さいと何時も慌てた相撲で、相手の術中に嵌ってしまい転がされる。鶴竜戦などはその典型的な例で、一呼吸置いて廻しを引き付ければ負ける相撲ではなかったのに、勝ち急いで放り投げられてしまった。かと思うと栃煌山の様な、今場所は星も悪いし、格下の力士にもポロポロと取り零している相手に、いとも呆気なく負けてしまう。もっと体を使った大きな相撲に徹し、勝ち急がずに自分の型を作れば未だ未だ横綱も狙えると思うのに、何とも歯痒いのである。この人には、外人には珍しい惻隠の情に通ずる静かな心を感じるので、もっともっと頑張って欲しいのである。
 それにしても白鳳は凄い横綱になったものである。落ち着いているし、相撲は品があって落ち着いている。慌てないし集中力も素晴らしい。そして、把瑠都を投げ飛ばした時の様に、技の切れも群を抜いている。白鳳時代は当分続くのは間違いないが、やはり相撲をもっと面白くする為に白鳳と終盤まで優勝争いを演じられる力士に早く出て来て欲しい。さもないと、その中に横綱の土俵入りが見られなくなってしまうかも知れない。その為には、親方衆にももっと頑張って貰わねばならないのであろう。朝青竜を甘やかし潰してしまった二所ヶ関などは言語道断として、そんな弟子に甘い風潮が親方の間にはびこっていないか不安である。