baiksajaの日記

目前の一秒を大切に

不愉快極まりない日本航空いびり

自民党の国交族と国交省日本航空いびりは、無節操で不愉快極まりない。これも詰まるところは、安倍政権の驕りと、強い政権に媚を売る国交相官僚の成せる技であろう。羽田空港の大幅な発着枠増枠に際しては一方的に全日空のみに枠を与え、今度は不振に喘ぐジェットスター日航と提携すると言えば、またまた理不尽な横槍を入れて強引に全日空とも提携させようとする。
この一方的で理不尽な全日空贔屓は、日航が倒産の危機に陥った時に公的資金の援助を受けたからだと言うが、今時そんな屁理屈を信用する者はおるまい。誰の目にも、今の日航いびりは民主党政権下で再生を果たした日航への意趣返しとしか見えない。民主党政権下で公的資金を注入され、全日空が公平な競争を阻害されたと文句を言い続け、自民党の国交族がそれに乗り、国交相の官僚がその自民党議員の尻馬に乗っているのではなかろうか。しかし傍から見ている限りでは、当時の日航には政府と国交省の言うことには厭も応もなかった。
日航の経営が行き詰まった理由の一つには、濫造した地方空港に需要もないのに無理やり定期便を就航させた国会議員、実態は殆どが自民党議員であったと言われている、にある事は当時から指摘されていた。勿論他にも色々理由はあるが、少なくとも自民党議員も無関係ではなかったし、それを看過していた国交省の役人にも責任の一端はある。ただ、破綻が表面化した時の政権が民主党であった事は日航にとってこの上ない不運であった。しかも政権奪取直後で、経験も能力も皆無なのに、民主党全体が舞い上がっていた時期だから始末が悪い。精神に異常を来たしているとしか思えない党首を総理に戴き、小沢一郎は新人議員等を500人も引き連れて中国に遠足に行き、前川誠治国交相は変革を演出する為に、地元の意見も何のその、無理矢理八ッ場ダムの建設を止め、蓮舫は国会内でファッション誌の写真を撮るかと思えば事業仕分けで素人丸出しの暴言を吐く、等々醜聞の枚挙には暇がなかった、日本中が狂気に包まれたあの時期である。
当時の前原誠司国交相が、株主に全ての責任を取らせる事は考えていないと断言した5日後に全株式の全額稀釈が決まり、全ての株券がただの紙切れになった。僕もその犠牲者の一人だが、あれは詐欺にも匹敵する、管轄大臣の大虚言であった。そして小沢一郎の盟友と言われる稲盛和夫が送り込まれて来た。稲盛は、民主党の力を利用して公的資金を取り込み、同時に大幅な人員削減、企業年金の削減、採算の悪い路線からの撤退などの大鉈を振るい、無事に再建を遂げた。この一連の過程において、自民党の国交族や国交省官僚には不愉快な事が多々あったのであろう。
しかしそんな事を何時までも根に持って、ウジウジと執拗に日航をいびり続ける様はまるで小学生のイジメを見ている様で甚だ不愉快である。しかも未だ公的資金が残っているなら全日空の言う不公平も当たらぬでもないが、公的資金が完済されているとなれば、尚更これからは公正な競争に委ねるべきではなかろうか。日航虐めの影響かどうか、最近の全日空のサービスは以前に比べ大分落ちた様に思う。客室乗務員の質も明らかに下がっている。LCCはともかくとして、日航全日空には健全な競争をさせてこそ日本の空を任せられるのである。姑息な日航いびりはもう止める時である。