baiksajaの日記

目前の一秒を大切に

天皇誕生日

 昨日は天皇誕生日。76歳とのことで、普通ならもう引退して悠々自適の年齢だが、未だに国事に携わらなければならないというのは大変なご苦労だと思う。ましてや前立腺癌の病歴があるだけに、周囲も病気との折り合いには気を遣う事であろう。昭和天皇も高齢であったから彰仁天皇も55歳での即位だと思うが、天皇終身制はやめて上皇制にしたら良いのにと思う。天皇がある程度の年齢に達したら健康状態なども勘案して上皇になって貰い、皇太子をもう少し早めに天皇にして国事を天皇に譲るのである。そして上皇は国事から完全に開放して、余生を楽しんで貰うのだ。
 僕は両方の祖父が共に貴族院議員だった事も影響しているのかもしれないが、子供の頃は皇室について話をする時には特上の敬語を遣うように育てられた。学校に入った時は僕だけが浮いてしまい、悪友達にからかわれたりもした。それでも低学年の時はそういうものだと思っていたから、段々人前では皇室の話はしないようになったが、敬語については手を抜かなかった。4年生ぐらいになって、やっと世の中はそんな言葉遣いはしていない事に気がついて、徐々に敬語のランクを落とし始めたのを覚えている。それでも生意気な高校生になるぐらい迄は家の中では相変わらず敬語で話していた。別に我が家は右翼ではなかったから、戦前の上流階級は普通にそういうものだったのだろう。
 そういう風に育っても、今は別段格別な思いがある訳でもないが、かと言って天皇制に反対でもない。何故かと問われると自分でも説明できないのだが、特に抵抗もなく当たり前になってしまっているだけの事であろう。それと、2000年の伝統というのは他に例のない凄い事だから、余程の弊害が出ない限りはもう少し続けても良いと思っている。ただ僕の場合は天皇が自分の人格のバックボーンになっているかと言えば、それは違う。海外で日本人である事を意識する時でも、天皇を意識した事はない。かと言って新年や誕生日に大勢の人たちが記帳やお祝いに皇居に行くのに抵抗はないし、それはそれで結構な事だと思っている。自分は行かないだけである。
 雅子さんの病気を考えると、他人の家の事とは言え色々大変なんだろうとは思う。今時、世継ぎの男児を早く産めなどというプレッシャーは時代錯誤も甚だしいが、こと天皇家に限って言えばかなりの国民がそれを期待しているのだから、皇太子妃にとっては気の毒な事だ。僕は天皇は男でも女でも構わないが、系図の隅っこから担ぎ出して来るよりはなるべく直系が良いと思っているのだから、僕もプレッシャーの一部を担っている事になる。美智子妃も以前失語症になった事がある。一見あちらこちらに広大な御用邸があって優雅に見えるけれど、傍から見るよりは余程ストレスが多いのであろう。
 今のように国民に付かず離れずで慕われて、適当にプライバシーを垣間見せて、それで良いと思う。ただ、昭和の時のように政治に利用するのは絶対に宜しくない。そういう意味で民主党天皇に対する厚かましさは、一歩間違えば内閣が天皇を操る事に繋がりかねず、要注意である。民主党はかなり左翼的思想を持っているので、一度彼らの天皇感を問い質したいものだ。彼らが天皇を利用するだけ利用して、本音では何れ天皇制を潰そうと思っていたとしても不思議ではない気がする。もっともそこまで民主党政権が長続きすると、天皇制よりも先に日本が潰れてしまうだろうけれど。