baiksajaの日記

目前の一秒を大切に

 桜前線

 我が家の隣家の桜はちょっと前に突然芽吹いて薄桜色になったと思ったら、ここ数日の真冬のような寒さでまた閉じこもってしまったようだ。凝り固まっていて、少しも花開く様子がない。
 今日はライダー仲間の送別会を兼ねた毎月恒例のブランチ会があった。今日の場所はお台場のダーツカフェ。台湾生まれでNZ育ちの孫君がもうすぐNZに帰るというので、その送別会を兼ねていた。この仲間は殆どが東京在住の外国人で、例外的に参加している日本人もバイリンガルなので僕のように英語を大人になってから学んだ者は中々話に付いて行けない。しかし外国人特有の、厚かましくもなくまた他人の事には踏み込んで来ない気楽さが僕には楽しく、もう5年位の付き合いである。初めての時は誰に紹介されるでもなく、当時は未だ新米だった大型バイクに乗って一人でひょこひょこ覗きに行ったのだ。ライダーは垣根を作らないから、そういう処も気楽である。それからメンバーも随分入れ替わった。
 ライダー仲間の話は勿論バイクの話題が多い。しかし、これと言って何の決まりもない緩い集まりなので、スピード狂もいればノンビリ系もいるし、写真を沢山撮って旅行記に纏めるのが好きなのもいれば僕のように普段は一人で走るのが好きなのもいる。今日の集まりも、自分の自慢話ばかりしているのがいるかと思えば横でワイワイダーツに興じているのもいて、皆てんでんばらばらだ。それでも皆一緒にいて何となく楽しそうにしているのは、まるで保育園のようである。
 孫君の戻るNZの道は、急勾配でも日本のように蛇行しないで直登直下が多いそうだ。しかも夜は真っ暗で道のカーブは反射鏡だけが頼り。急勾配を登り切った天辺で急カーブしている道もあるそうで、聞いているだけだと恐くなる。しかし道幅は日本より遥かに広く、急カーブの苦手なハーレーなどで流すにはぴったりだという事だ。ただ天候が極めて変わり易く、天気予報にない雨や強風が突然襲ってくるそうで、バイクの環境は日本ほど良くないそうだ。スタンドを掛けていても倒れそうなほどの強風が突然吹いてくると言う。襟裳岬の強風でもそこまでではなかったから、かなりの物のようだ。
 この寒いのに昨日お花見に新宿御苑に行った猛者がいた。聞けば新宿御苑の桜は、木によってはもう満開の木もあって結構見事だという。冒頭の我が家の周囲とは随分差があるので半信半疑であったが、帰りに敢えて下道を通って新宿御苑の横を通ってみた。そうしたら、花見客で歩道は溢れており、成る程満開の花を付けた木があちらこちらに見える。勿論未だ開いていない木もあるから、お花見には少し気の早いような気もするが、気の持ちようでは楽しい花見になるのかも知れない。今日は出る時から空が曇っていたのでカメラを持って出なかったのだが、カメラがあればと少し悔やまれた。
 それにしても、やはり新宿の辺りは車が多いので排気ガスの熱で僅か5kmほどしか離れていない我が家の近辺よりも平均気温が高いのであろうか。それと、5月の下旬の陽気になったり真冬の陽気になったりで、桜の木もどの辺の気温を参考にして開花したら良いのか迷うのであろう。今年も例年のように一斉に開花する景色が見られるのか、ふと不安になった。