baiksajaの日記

目前の一秒を大切に

第三次安倍内閣

第三次安倍内閣が組閣された。支持率が急落した原因は失政と言うよりも、最近の粗雑な国会運営と菅官房長官の度重なる傲慢な発言、加えて稲田朋美に代表される資質に欠けた閣僚の不適切な対応の積み重ねによる信頼の失墜であり、野党の追求はPKOの日報問題は多少異質だが、それ以外は相も変わらず森友学園加計学園と言った、国政のレベルからはどうでも良い些細な問題しかないので、新内閣が今後適切、且つ丁寧な対応を心掛ければ何れは内閣支持率も回復すると思う。
ただ一人不安材料は河野太郎である。元々言動に軽い処がある事に加え、事実と異なる歴史認識の下、無責任極まりない河野談話を発して日韓の間に終焉のない慰安婦問題を惹き起こしてしまった国賊河野洋平のDNAを受け継いでいる外務大臣である。この男が日本の国益に反する言動をするのではないかというのが、新内閣に対する僕の唯一の不安である。

東欧旅行

2週間の東欧旅行を無事に終え、今はヘルシンキの空港ラウンジで帰国便への搭乗を待っている。ソ連が崩壊してから、ブダペストプラハを訪問するのが四半世紀の間ずっと夢であった。特にプラハモーツァルトのシンフォニーの標題にもなっており、目の黒いうちにどうしても訪れたかった。ついでに、東西境界の15kmまでは近づいた事があったのだが未だ足は踏み入れた事のなかった旧東独にも足を延ばしたかった。歳を考えて無理のない旅程を自分で組み、旅程に合わせた飛行機、ホテル、レンタカーの手配は全て馴染みの旅行会社に任せた。だから細かい手配については余り頭に入っていないまま出発したのだが、何とか予定通り帰国の途につくことができそうである。久しぶりの左ハンドル、右側通行も何とか無事に切り抜けて、オーストリアハンガリースロバキアチェコ、ドイツをまぁまぁ無難に走り切った。
旅行中に目立ったのが、何処にでもいる中国人旅行者であった。歩道に立ちはだかって塞いでしまい辺り構わず大声で話すグループ旅行者、何とも奇天烈な、一目で中国人と分かるファッションで寄り添う若い男女、今や日本の何処ででも普通になった光景がヨーロッパの観光地でも普通の光景の様である。しかし中国の人口全体から見ればまだまだ極く一部とは言え、これだけ沢山の中国人が西側の自由で民主的な空気に触れて、共産党一党独裁は何時まで続くのであろうか。僕が予言している2050年まではとても保たないかも知れない。ノーベル平和賞を受賞した劉暁波の病状や国外移送問題にしても、幾ら中国共産党と雖も海外のネットまではコントロールできまいから、報道規制にも間違いなく綻びが生じよう。
それと、独り者と思しき高齢者の多い事。元々足の弱い人が多い白人が、覚束ない足取りで一人で路面電車に乗り降りしたり、荷物と杖で両手を塞がれ傘もさせずに雨の中をヨチヨチと歩いているのを見ると寂寥感を禁じえない。日本でも老々介護など高齢者の問題は日々喧しいが、小家族性が徹底している欧州ではどの様に凌いでいるのであろうか。物綺麗にした老婦人がスカーフ一枚で大雨の中をゆっくり、ゆっくりと歩いていた姿が瞼から消えない。
ホームレスや乞食の多いのも想定外であった。定かではないがその大部分はジプシーではなく、今ヨーロッパで大問題の難民や移民である様に見受けられた。特にホームレスは東京にも夥しい数がいるので珍しくはないが、ヨーロッパのホームレスはその悪臭が日本人の比ではない。中には昔の汲み取り便所を彷彿とさせる強烈な悪臭を周囲10メートルぐらいに撒き散らす猛者もいて閉口した。日本の昨年の難民受け入れは11,000人近くの申請に対して僅かに28人だったというニュースをドイツのテレビで見たが、いたずらに難民を受け入れるのは外国人に免疫のない日本人には物凄いストレスになると思う。安易に人道主義に走る事なく、国内の安寧を第一とするのもやむを得ないと思ったものである。
ここヘルシンキは特に来たい場所ではなかったのだが、時期的に白夜が見られると思い敢えて一泊する事にした。夜の7時にホテルにチェックインしたのだが、それからでもまだ十分市内観光が出来る。結局空が暗くなり始めたのは夜半過ぎ、1時半頃にやっと暗くなったがそれでも未だ薄明るくて星影などは望むべくも無い。折角なので夜明けまで起きていようと思っていたのだが、それまでにビールとワインを浴びていたツケが回って知らぬ間に寝込んでしまい、目が覚めたらもう朝の5時、まっ昼間の日差しであった。後悔先に立たず。
観光は観光として大いに満喫したけれど、日本やインドネシア以外に出掛けることも滅多に無くなった今日この頃、色々と考えさせられた今回の2週間であった。

韓国とは外交断絶すべし

僕は今、早目の夏休みを取っての旅行中で今日はドレスデンにいるのだが、たまたまハンブルグで開かれているG20に引っ掛けて持たれた日韓首脳会談のニュースにどうしても黙っていられなくなってしまった。
韓国の大統領が文在寅になってから、また慰安婦問題を蒸し返し、再交渉をほのめかし始めている。冗談ではない。前政権との交渉であったとは言え、日本は韓国の一大統領と交渉した訳ではなく、国と国との合意事項として最終的、且つ不可逆的な合意を結び、日本はその合意に則って合意した資金も払い込み、大部分の元慰安婦、実体は置屋の娼婦が高給目当てに自ら前線に出向いたものだった訳だが、は既に補償金を受け取っている。他方の韓国政府は、合意事項の少女像撤去には何ら手を付ける事もなく、この上何が欲しいと言うのか?
そもそもこの合意自体が僕に言わせれば、屋上屋に更に屋上屋を重ねる無用の合意であった。即ち、中国の策略の片棒を担いだ朝日新聞の偽記事に迎合した村山富市中国傀儡政権や河野洋平の無責任談話の結果、止む無く1995年に設立されたアジア女性基金も、全ての補償が終了したとして2007年に解散した。本来ならこの時点で慰安婦問題は解消している筈なのである。更に言えば、韓国とは1965年に両国間の請求権の完全、且つ最終的な解決を謳った日韓合意が成されているのだから、本来ならアジア女性基金の補償対象から韓国は外して然るべきであった。
日本はそこまで譲歩しているのに、それすらも無視して、或いは韓国人のIQでは最終的とか不可逆的とか言う難しい言葉は理解出来ないのかもしれないが、言いたい放題を言い募る韓国はもう相手にすべきではない。因みに、歴史問題について言えば、日韓の歴史学者が集まって、史実に基づいた日韓の正しい歴史を検証し、公正な歴史を共有するする事を目的とする会議を大分以前に立ち上げたが、日本側がどんなに明確且つ客観的な史実を提示しても、それが韓国の既存の歴史教科書にそぐわない場合には、韓国側は只々激昂するのみで史実には全く目を向けようとしないので、結局はこの会議もいつの間にか立ち消えになってしまっていると聞く。
経済的には簡単には断交できまいが、断行すれば韓国の痛手の方が日本より遥かに多大だから、こちらから言いださねば向こうから経済的に断行して来ることはまずあるまい。来たら来たで、受けて立つまでである。向こうの方が先に息が切れるのは目に見えている。従い、経済関係は成り行きに任せ、政治的に外交のみを断絶すれば良い。大使館は閉鎖して、全ての政府間交渉は棚上げしたら良い。北朝鮮問題は共通の問題として残るが、米国が介在する限り日本に韓国との外交断絶が大きなマイナスになる事はない。
最低限、韓国側が二度と慰安婦問題を口にせず、ソウル、釜山、米国の少女像を撤去するまで、日本政府は韓国を相手にすべきではない。戦後の日本が韓国に甘い顔を見せ続けてきたのが間違いで、韓国のような劣等感の塊の国には毅然と対応しなければならない事は既に明白である。逆に言えば、日本もそろそろ第二次世界大戦敗戦以降の自虐的思考から脱却すべき時期に来ている。戦後72年、禊も既に充分であろう。ついでに竹島問題も国際裁判所の裁定に応じる事を外交関係再開の条件にすれば良い。
日本にとっては韓国など、北朝鮮に併合されたと思えばどうでも良い存在ではなかろうか。もう毅然と外交断絶ぐらいしないと、いつまで経っても果てのない慰安婦問題の蒸し返しばかりで何の進展も期待出来ない。

 豊洲移転

 小池百合子が来週にも築地市場の移転問題に結論を出すと言う。結論を出すと言ってはいるが、既に昨年、小池が都知事になった時から結論は出ていた。にも拘らず、小池劇場のメインイベントとして、自身が主役で、しかもその決定プロセスには一切かかわっていない部外者だからどんな問題が出て来ようとも自分には火の粉は決して降り掛からない、いとも気楽に主役が演じられるという格好の演目であったから、知事就任早々真っ先に結論を棚上げしてしまった。そして我々の血税を湯水の如く使って、外から高額の報酬を払って有識者なる訳の分からない人間を掻き集め、業者への補償金を払い、出来上がったがらんどうの建物の維持管理を行い、屋上屋を重ねる委員会を作り、問題を大きくクローズアップさせた。一方では「都民の安全・安心」などと言う勝手な標語を作って、都民の不安を掻き立て煽り立てた。そして最後に、自らが不安を払しょくして晴れて豊洲へ移転させるという筋書きである。小池にも初めから結論はあった筈である。全てはただただ、主役の自分を目立たせるための脚本に過ぎないのは明らかである。
 しかし、少し引っ張りすぎたから自己矛盾も露呈してしまった。流石の小池にも想定外であったのだろうが、築地市場の地下から汚染物質が出て来てしまった。この時は傑作であった。一方の豊洲は一部の地下水から汚染物質が見つかり未だ安全が確認できていないといいながら、他方の築地は地上がすっかり舗装されていて地下とは隔絶されているので安全性には問題が無い、と強弁したものである。豊洲も地下水を使う事は無く、建物には勿論床もある訳で、築地と何処が違うのか、全く説明になっていなかった。僕は思わず吹き出してしまったのだが、当人は余程面の皮が厚いようで、大真面目な顔である。
 もし来週、豊洲移転以外の結論がでるのなら、僕は逆立ちをして100m歩こうと見栄を切りたいぐらいである。どう考えても豊洲移転以外に合理的な結論は考えられないからである。精々が少し結論に色を付ける意味で、民間資本活用による築地市場の再利用、等と言うアイディアが付随してくるのかも知れないが、それは本来の市場移転とは全く別次元の話で、本来豊洲移転問題と同列に論じられるべきことではない。豊洲移転があって初めて議論になる話である。
 オリンピックの開催施設にしてもそうであったが、とにかく過去の決定にいちゃもんをつけてちゃぶ台返しをするのが小池流、しかしオリンピック開催施設の時は余りにも関係者が多過ぎ、また金額も都では手に負えない話だから早々に元からあった筋書きに納めてしまった。大騒ぎして、余計な税金を使って、それでも一応小池劇場の寸劇という効果はあったのだろうが、振り回された傍はとんでもない迷惑であったろう。
 小池は口では「都民ファースト」と言いながら、実は自分が目立ちたいだけの、「小池ファースト」の人間だったのである。例えば、小池の政党遍歴を見れば、そこにはまったく一貫性が見られない。自分が表に出られて、マスコミに騒がれるポジションがあれば、臆面もなく所属政党を渡り歩く。更に豊洲問題やオリンピック開催施設問題に当たっては、過去に何があったか知りたくもないけれど、石原慎太郎森喜朗、或いは自民党に抱く私怨を晴らしたいという個人的なモティベーションもあったのではなかろうか。そんな小池に尻尾をふる都議会の公明党も地に堕ちたものである。
 とにかく早く豊洲移転を実行に移してほしい。余り問題になっていないが、老朽化した築地市場はオープンスペースで野鳥が飛び交い、夜になれば鼠が跋扈する、凡そ非衛生的な古い施設なのである。その築地市場を使い続けることの方がよほど不安であり安全ではない。そうでなくても、築地市場の下に作られる予定であったオリンピック道路が間に合わなくなり、オリンピックの時には酷い交通渋滞が予想されて、我々都民にとっては大迷惑な話なのである。本来都知事には、過去の政策をひっくり返して騒ぎ立てるのではなく、未来の問題に道を付けて欲しいのだがが、成りあがりで都政にはそもそも興味はなく、その上インテリを自称して新しい事を好む無責任な有権者が多い東京だからこその、とんでもない都知事が出現するのである。未だ小池人気は衰えていない様だが、心ある都民には早く都政を正しい軌道に乗せる努力をして欲しいと切望するこの一年である。

 「組織犯罪処罰法」改正案成立

 「組織犯罪処罰法」改正案が成立した。最後はかなり強引な採決であったのは否めないが、外国の利益を第一義とする共産党は論外としても、民進党までもが本来為さるるべき審議を放棄して、問責決議案だとか内閣不信任案だとか、提出しても通る見込みのない議案を濫発して無駄な時間を浪費したのだから、已むを得ない採決であった。もっとも民進党も最近は共産党と選挙で共闘する処まで落ちぶれているから、ひょっとすると外国から政治資金が流れ込んでいて、時により外国の利益が第一義になっているのかも知れない。
 もともと「テロ等準備罪」はかなり曖昧な法律であるから、枝葉末節を突つき出せば、そして全てを悪い方に考えれば、非常に危うい法律である事は論を俟たない。別に学者が口角泡を飛ばさずとも、素人にも分かる。従い、人権といった一面だけからこの法律を眺めれば、中々に賛成しがたいのは当然である。しかし、現実を見ればそんな呑気な事では納まらないのも事実である。
 例えば、40年前にゲバ棒で殴打されて昏倒した警察官の服の中にガソリンを入れた上に火炎瓶を投げつけるという、残虐この上ない方法で焼死させた容疑で先日逮捕された大坂某、40年もの間逃亡していたのに身ぎれいな装いで、普通のアパートに潜伏していたものである。ざっと40年間に彼の逃亡の為に必要とされた資金は今の貨幣価値で考えれば1億5千万円位になるのではないか。そんな大金を中核派が自前で、それもたった一人の活動家の為に準備できる筈もなく、間違いなく外国の情報機関からの金が流れ込んでいると思われる。日本の平和などその程度の物なのである。そんな日本だから、例えばISやタリバンの戦士が潜入しようと思えばいとも容易く潜入可能である。事前に情報がなければ、それこそフリーである。そして、銃器の調達は難しいかも知れないが、爆弾製造はプロの手に掛かればいとも簡単である。
 日本にはまともな情報機関が存在しない。警察庁防衛省、外務省、内閣府がそれぞれそれらしき物は持っているが、横の連携もなく、戦後はそもそも情報活動自体に国民の拒否反応があった事もあり、その情報収集能力は凡そ外国一般の情報機関とは程遠い。そんな日本だから、一刻も早く国際組織犯罪防止条約に加盟し、外国からテロリストの情報を受ける必要がある。そして、その情報を基にテロリストが入国するのを水際で阻止しなければならない。万が一にも潜入されてしまったら、テロが実行される前に、人権侵害の疑義などには拘らずに迅速に身柄を拘束する必要がある。「組織犯罪処罰法」はその為に必要な法律なのだから、多少の曖昧さに不安はなしとはしないが、成立させる事は絶対に必要であった。
 反対、反対、と言っている人達の中で、故意に外国を利する目的を持っていない人達なら、例えば銀座のホコテンで、或いは渋谷のスクランブル交差点で、最近ヨーロッパで流行っているトラックの暴走、自爆、乱射、などが起きれば一度で目が覚めるであろう。そしてその犯人が日本人であれ外国人であれ、どうして事前に捕捉出来なかったのかと悔やむに違いない。多少危うい法律ではあるが、そういう事件を未然に防ぐために必要な法律なのだから反対する理由は見当たるまい。ただ大事な事は、今後我々一人一人が、今般成立した法律が誤って遣われぬ様に常に政府を監視し続ける事である。バカ菅が間違って総理大臣になったが為に、未だに法外な太陽光発電のツケを我々一人々々が毎月払わされている事を忘れずに、一票の力で政治を正しい方向に向かわせなければならないのである。同時に、幾ら三権分立と言っても、結局は法律は運用する者の恣意により、時により解釈がブレル事も忘れてはならない。

 人気の衰えない小池百合子

 小池百合子の勢いが止まらない。「都民ファースト」とか「安全、安心」とかの標語作りは達者だが、トランプ同様具体的な中身は判然としない。なによりも「都民ファースト」などは口先ばかりで、本音は「自分ファースト」である事は明白である。衆愚政治の見本に成り下がっている都政での勢いに乗じて、総理大臣になる野望を未だ温めている様で自分の政党作りに余念がない。およそ器ではないから早く諦めた方が良いと思うのだが、都知事の前任である猪瀬直樹舛添要一が醜態の果てに辞任したと言う幸運もあり、残念ながらその人気には未だ陰りが見られない。その最大の理由は、参院選では蓮舫がトップ当選、そして都知事選では小池百合子が独走で当選と言う事実から明白な様に、女性候補、有名人には弱いが聊かの定見も持ち合わせない、質の低い有権者が東京都に多数いるからである。そんな小池に人気目当てで擦り寄る公明党を初めとする都議会議員も、確たる政治理念を持ち合わせていない事を自ら宣言し、人気芸能人かスポーツ選手の追っかけを真似ている様で何とも情けない。
 小池百合子が得意とする過去の粗探しではないが、粗探しをするまでもなく彼女のやっている事は酷い。オリンピックの会場見直しでは、大山鳴動して鼠も出ず、結局大騒ぎした挙句に何も変わらなかった。我々都民は、目立ちたがりで出しゃばりな知事の一人芝居を否応なく見せつけられただけであった。当人は施設の建設費が一部抑制できたと強弁を張っているが、建築工事の費用などは如何にでも触われるし、そもそもオリンピックでの収入が減る事を覚悟で観客席を減らしたりしすれば予算が下がるのは当たり前である。その程度の事に費やした都の費用、騒動に巻き込まれた周辺自治体や福島県、オリンピック委員会などの迷惑は如何程であったろうか。
 極めつけは今でも揉めている築地市場豊洲移転である。恰好を付けて自分が移転時期を決めるといっているが、目的は衆目の注目を集めたいだけ、自分の自己顕示欲を満たしたいだけなのは自明である。そもそも豊洲移転は既に既定路線であって、今更何が見直しなのか。その為に法外な報酬を払って外部から識者と称する取り巻きを多数雇い入れての計画の見直しである。元々汚染されている土地への移転であるから、汚染物質が出るまで調査を繰り返せば何かが出て来るのは分かり切っている。どうしてそんな場所に移転を決めたのかを蒸し返すのはご自由だが、地下水が汚染されているからと言って市場で扱われる生鮮食品が汚染される道理は些かも無い。本来小池が移転延期の理由としている地下水の汚染は言いがかりに過ぎない。自分が目立つが為の言い掛かりである。しかも、移転延期に伴う仲卸業者への補償は一体幾らになるのであろうか。石原慎太郎に対する私的な怨恨と、自分がハイライトを浴びる為の独演劇の為に都民が負担させられる費用は、公表されていないが莫大な数字になる筈である。少なくともケチな舛添要一が辞任させられた公私混同の費用の比ではあるまい。
 その他にも、自分が衆院議員時代にランドセル、たかがランドセル一個なのだが、を送った小学生を5年も経ってからわざわざまた引っ張り出してTVに出たり新聞記事にさせたり、中身が分かる筈もない個々の予算申請の会議に出しゃばって出席してテレビや新聞に出てみたり、そしてその度にあの気味の悪い作り笑いを見せられる。ドナルド・トランプ小池百合子は僕にとっては、今や公害以外の何物でもない。トランプを当選させた米国人は相当程度が低いけれど、小池百合子を未だに支持している東京都民はもっと程度が低い。やはり東京には、本心から東京を愛している生粋の都民が少ない反面、面白半分の野次馬が多いのである。首長の直接選挙は本当に怖い。

 トランプ就任間近

 米国の次期大統領、ドナルド・トランプの就任まで残す処3日となった。大統領選挙戦中には罵詈雑言、実現性のない大衆迎合を目論んだ政策の宣伝が大半で、非現実的な彼の発言を聞いて彼がまさか当選すると思った人は、世界広しと雖も決して多くはあるまい。そのまさかが現実となってしまった。しかしそれでも、彼もビジネスで成功した男であるからには馬鹿ではあるまいし常識もあろう、しからば官僚やベテラン政治家の意見にも耳を貸し、願わくば選挙戦中とは打って変わって常識的、現実的な路線に転向するのではないか、といった希望的観測をした。
 ところが、残念ながら就任が近付くにつれ彼の暴言は勢いを増し、思い付きの政策や企業の経済活動への口先介入は留まる処を知らず、相も変わらず一方通行のツイッターで言いたい放題言い募っているようである。その間、たった一度だけ開かれた一時間の記者会見では、気に入らない質問は一方的且つ感情的に封じ込めるなど、凡そ民主主義をリードする国の元首とは程遠かった。しかもその品格は甚だしく卑猥ながら、プライドだけは超一流である。自分が歴史上最大の雇用を創出した男であると言った時に、こともあろうか「神が曾て創造した(God ever created)」と表現したのである。不遜極まりない、お世辞にも世界一の超大国のリーダーに相応しいとは言い難い人格を暴露した。そして最側近にはユダヤ教徒の娘婿を据えるなど、特に政治家にはご法度のネポティズムを率先して採用し、2030年には人口では米国最大の宗教勢力となると言われているイスラム教徒に敵対しようとしている訳である。
 更に彼は極め付きの勉強不足である。例えば、防衛費に関して日本はドイツ、韓国と同列にされて負担が少ないと非難されたが、日本は米国の駐留費用の7割強を負担しているのに対して、韓国は4割台、ドイツに到っては3割台に過ぎない。しかも米軍は日本に基地を持つ事により、南太平洋から南シナ海までの広い地域に睨みを効かせられる訳で、在日米軍の費用全てが日本防衛の為の費用という訳ではない。
 或いは、日本との貿易不均衡が槍玉に上げられたが、日本は物作りが強い。炭素繊維や自動車部品の様に米国の製造業に欠かせない製品が大量に輸出される反面、米国から輸入する物は農産物等限られた商品しかないので当然の事ながら日本からは輸出超過となる。しかし、米国は日本から購入した航空機部材を初めとする製品を組み込んだ完成品を大量に輸出しているのだから、日本と米国の間だけの輸出入の比較は全く意味をなさない。しかし勉強不足でそんな道理も分からないトランプである。
 斯くの如く、外国との微妙な話をそんな大雑把な認識で言い放つなど外交の常識では考えられない。しかも外交も不動産取引と同様の駆け引きの道具としか見ていないから、話しの次元が情けないほど低い。更に彼の言う政策は何れも思い付きばかりで、当然の事ながら具体策の説明がないので、実際には如何いう事になるのか誰にも見当も付かず、ただただ世界中が振り回されてしまう。
 とにかく品が悪くて、その悪口雑言はヤクザの喧嘩並み、政策は思い付きばかりで実現性に乏しく、極端な保護主義に加え人種差別や宗教差別なども顕著、米国ではいまだに就任反対デモが続き就任直前のギャロップ調査では新大統領に期待しない人が早くも過半数に達したと言う、超大国のリーダーどころか、凡そ民主国家のリーダーに望まれる資質とは正反対の人物である。他方でゴマ摺りはかなり効果があるようで、米国の大企業からはトランプの口先介入に露骨に迎合する発言が相次ぐ。そんな、望まれない、下品極まりない人物が3日後に米国の大統領に就任する。大統領の暗殺と言う悲劇がまたまた繰り返されない事を祈るのみである。